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誤審に燃えた!城島“怒ッカン”1号

 7回、左越えに1号ソロを放つ城島(撮影・飯室逸平)
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 7回、左越えに1号ソロを放つ城島(撮影・飯室逸平)

 「広島5-1阪神」(28日、マツダ)

 怒りの一撃だった。3点を追う七回、阪神・城島健司捕手(34)が左翼ポール直撃の今季1号ソロを放った。その直前の六回裏、二度打ちの“誤審”があり、その不満をぶつけるかのようなフルスイングだった。勝利にはつながらなかったが、今季初の3安打猛打賞もマーク。3連敗で4位転落の中、ジョーのバットに光が差してきた。

  ◇  ◇

 城島はピクリとも表情を変えなかった。ナインにハイタッチで迎えられても、笑顔を見せ、おどけるジョーはいなかった。今季1号、初の3安打と上昇気流に乗ったバット。しかし両手に残った感触はすべて、“誤審”によってかき消された。

 七回、2死走者なしで迎えた第3打席だった。3ボール1ストライクからの5球目、内角高めの141キロ直球を豪快に振り抜いた。見逃せばボール球だったが、ありったけの力を込めた打球はグングン伸びて左翼ポールを直撃。「岩田が頑張っていたんで、何とか援護したかった」。開幕13試合目で飛び出した待望の一発で、天敵・篠田に一矢を報いた。

 九回にはサファテの高めに浮いたスライダーを左翼フェンスまではじき返し、今季初の猛打賞。打率は・250まで上昇した。それでも試合後、「バットを振っていれば、ヒットゾーンには飛ぶよ」とぶ然とした表情を崩さなかったジョー。怒気をはらんだ言葉の矛先はすべて、六回裏の“誤審”に向けられた。

 「走者も飛び出してたし、一塁に転送すれば併殺も取れた。1つのアウトでも納得できない」と言い切った。石原の“2度打ち”を間近で見ていたからこそ「明らかに捕れるところにいて、石原が2度、バットを出してるんですから。球審はブラインド(死角)になってたかもしれないけど、一塁塁審は見える角度にいたんですから」と怒りは収まらない。

 城島は日ごろから審判に最大限の敬意を払ってきた。判定について報道陣から問われても、一切、不満を口にすることはなかった。それだけに「プレーヤーと審判は持ちつ持たれつ。ごまかそうなんて絶対にしない。あれで1点を失うなんてもったいない…」。怒りを通り越し、信頼関係が崩れかねない事態に悔しさすらにじませる。

 「不運な判定」で岩田の力投に報いることができなかった。その事実をのみ込み「明日、連敗を止めないといけない」と力を込めたジョー。胸にこみ上げた怒り、悔しさは、白星で晴らすしかない。

(2011年4月28日)

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