楽天　星野監督「大差で勝つ！」　本拠地開幕戦

　東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県仙台市に２９日、プロ野球とＪリーグがそろって帰ってくる。Ｋスタ宮城に、オリックスを迎える楽天の星野仙一監督は５点以上奪っての大勝を宣言。仙台は、ユアテックスタジアム仙台で浦和と対戦。元日本代表のエース関口訓充が白星を約束した。イーグルスとベガルタがそろって白星を挙げ、杜の都を熱くする。

　本拠地仙台へ２０日ぶりにチームとともに帰った楽天の星野仙一監督（６４）が２８日、Ｋスタ宮城の開幕戦となる２９日のオリックス戦の圧勝を宣言した。「大勝したいね。最低でも５点以上取って勝ちたい。１点差、２点差は疲れるんや」

　東日本大震災の影響で３月２５日に地元で行われるはずだったシーズン開幕戦が延期となり、いよいよとなる地元初采配に腕が鳴る。指揮官は「スカッとした勝ち方を皆さんに贈りたい。熱さを伝えます」と語気を強めた。開幕から１３試合の平均得点は３点。５点以上奪ったのは開幕・ロッテ戦の２試合だけ。仙台のお客さんが喜びそうな猛打に期待した。

　滋賀・皇子山で西武に初戦を勝ち、２７日の２戦目はノーゲーム。貯金は１で、勝ち越して仙台に帰るという公約も果たしたナインは、復旧したばかりの仙台空港に到着。Ｋスタ宮城に移動し、震災後初となる全体練習を行った。フリー打撃で快音を響かせた主砲山崎は「ぶざまな試合はしたくない。勝って少しでも復興のお役に立つことができれば。オレは打ちたい」。被災地を励ます“東北弾”を打つと約束した。

　すでに地元開幕戦のチケットは完売、前売りの外野自由席を持つ徹夜組の行列もできた。星野楽天にとっては一世一代の大舞台となる。　（鶴田真也）