再・補欠選:与党ハンナラ惨敗、政権運営に痛手
孫民主党代表、ハンナラ党の大票田で当選
27日に行われた国会議員再・補欠選挙の結果、京畿道城南市盆唐区乙選挙区では、野党・民主党代表の孫鶴圭(ソン・ハッキュ)候補が与党ハンナラ党の姜在渉(カン・ジェソプ)候補を破った。また、同時に行われた江原道知事の出直し選挙でも、民主党の崔文洵(チェ・ムンスン)候補(得票率51%)がハンナラ党のオム・ギヨン候補(46.6%)を破り当選した。全羅南道順天市選挙区では、民主労働党のキム・ソンドン候補が無所属のチョ・スンヨン候補に勝利した。これにより、民労党は湖南(全羅道)地方の選挙区で初の議席を得た。一方、ハンナラ党は慶尚南道金海市乙選挙区だけで勝利した。前同道知事の金台鎬(キム・テホ)候補は、国民参与党のイ・ボンス候補にわずか2%の得票差で辛勝した。
ハンナラ党は大きな衝撃を受けた。盆唐区は国会議員選挙で同党が一度も負けたことがなく、大票田とされていた地域だ。同党は現役の議員100人を動員して総力戦を展開したが、それでも敗北を喫したというわけだ。
孫候補の勝因については、30-40代のサラリーマンたちが出勤や帰宅の途中に投票所へ足を運び、集中的に投票したこと影響したとの見方が出ている。首都圏の中間層がハンナラ党に背を向けたというわけだ。この日、盆唐区の投票率は49.1%となり、2008年4月の国会議員総選挙(45.2%)を上回った。
- 与党ハンナラ党の大票田の京畿道城南市盆唐区で行われた国会議員再・補欠選挙で、野党・民主党の孫鶴圭(ソン・ハッキュ)代表が勝利した。27日夜、選挙事務所では孫代表が当選を祝う花輪を首にかけ、支持者たちの歓声に答えた。/写真=許永翰(ホ・ヨンハン)記者
ハンナラ党の首都圏選出議員たちは、盆唐区での敗北を受け、パニック状態に陥った。同党の首都圏選出議員は計81人で、小選挙区選出議員(149人)の54%を占める。同党の議員たちの間では、この勢いが来年の総選挙まで続いた場合、ソウル・江南地区など一部の地域を除けば、同党が首都圏で「全滅」するのではないかという危機感が広がっている。
首都圏選出議員たちはこの日夜、小規模な会合を開き、今後の対策について話し合った。また28日には同党の中道グループ「民本21」や、鄭斗彦(チョン・ドゥオン)議員などの若手グループ、釜山市・慶尚南道選出議員などが相次いで対策会議を開き「公認・推薦候補の決定や選挙戦に関与した人物は責任を取るべきだ」として、党執行部の辞任や非常対策委員会の設置、党と政府の関係の見直しなどを求めていく意向だという。
ハンナラ党の安商守(アン・サンス)代表と元喜竜(ウォン・ヒリョン)事務局長は28日に辞任を表明する可能性が高いという。今回の国会議員再・補欠選挙で同党が敗北したことにより、李明博(イ・ミョンバク)大統領の任期終盤の国政運営にも少なからぬ影響が及ぶことが予想される。
また、民主党の孫代表が盆唐区で勝利した一方、柳時敏(ユ・シミン)元保健福祉部(省に相当)長官が総力を挙げて支援した国民参与党の候補者が金海市で敗北したことにより、次期大統領選の野党側の候補者として、孫代表が優位に立つものとみられる。
ペ・ソンギュ記者
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