2009年 5月 5日 (火)

       

■ 閉店からはや3年、旧サティの解体始まる 跡地利用を検討へ

     
  解体が始まった旧盛岡南サティの建物  
 
解体が始まった旧盛岡南サティの建物
 
  盛岡市三本柳の旧盛岡南サティで、建物の解体が始まった。秋までに更地になる予定。盛岡南サティは06年3月に閉店し、現在はみずほ信託銀行が不動産を所有している。閉店して3年間空き家になっており、建物は取り壊して跡地利用を検討するという。現地は1980年代から「都南ローズタウン」として、旧ニチイだった店舗を核に商業集積が図られた。盛岡南サティ撤退後は周囲で閉店が相次いだ。現在も営業している店舗の経営者らは、商業核として早期に再生するよう望んでいる。

 現地は4月末までに建物が囲まれ、建設会社が解体に着手した。みずほ信託銀行では「所有者の形で預かっているが、今後どうなるかは分からない」と話し、跡地利用は未定としている。

  盛岡市は盛岡南サティ閉店後、みずほ銀行側に跡地利用の見通しなどをただしてきたが、解体後の利用の目途は分からなかった。

  現地は旧都南村時代に策定され、合併後の盛岡市が引き継いだ三本柳地区地区計画に基づき、使途について一定の制限が設けられている。住宅やホテルなどは望ましくないとされており、商業施設を集積するよう誘導された経緯がある。

  ニチイ時代から盛岡南サティに隣接して食堂を営んできた「桜ん坊」の横沢輝広社長は「サティの話では去年、東京の会社が何店か店を建てるという話があったが、立ち消えになったようだ。都南村時代から一等地だった。閉店後は売り上げが落ちてやめる人が多いが、税金はそのままで大変。9月ころには更地になるということなので、どうなるか注目している」と話す。

  クスリのいわぶちの岩渕博行社長は「集客がある元通り(の状態)がいいが、解体するならうちだけではなく周りの環境に配慮してほしい」。きもの処すみよし屋の住吉章宏社長は「3年間は何かにしようという気があったようだが、不況になりファンド系は資産の目減りが激しく、解体して何かにしようということなのだろうか。物流関係が来てくれればいいと思う」と話している。

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