| 「ぁぁ今日も、痴漢に会っちゃった」 と落ち込む私に、友里が言う。 「なに落ち込んでるのよ!!それほど姫香が可愛いってことじゃない!!うちだって1回は痴漢に会ってみたいわよ!!」 「なによそれ!友里には痴漢に会ったことがないから言えるんでしょ!」 羨ましがる友里に私は反論した。 でもこの頃、私のことを痴漢する人が、増えてるような気がする。しかも、上手い人が多い。それを言ったら、友里がもっとうるさくなるような気がしたから、言わない。 「ごちそうさま!私は、もう教室戻っとくよ!!」 私が立ち上がると、友里が 「もう!!待ってよ!!」 と言う。 「あんなこと言ってるから遅いのよ!!」 こんなこと言うけど、私は、友里が好きなので、待つ。 でも、屋上でこんな話してただけでこんなことになるとは思わなかった。
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