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具志堅氏16年ぶり“ちょっちゅ”復帰

 95年5月31日、阪神・淡路大震災チャリティーボクシングで、渡嘉敷勝男氏(左)とスパーリングをした具志堅用高氏だったが…左アキレス腱を断裂=後楽園ホール
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 95年5月31日、阪神・淡路大震災チャリティーボクシングで、渡嘉敷勝男氏(左)とスパーリングをした具志堅用高氏だったが…左アキレス腱を断裂=後楽園ホール

 デイリースポーツ紙で『人生ちょっちゅね』を連載したボクシング元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高氏(55)が、6月6日の後楽園ホールで16年ぶりのリング復帰を果たすことが27日、分かった。同氏が会長を務める白井・具志堅ジムの主催興行『ザ・カンムリワシ・ファイトvol38〜東日本大震災チャリティーマッチ〜』で、女子ボクシングの第一人者・菊地奈々子(36)の引退セレモニーとして、2分1ラウンドのエキシビションマッチで拳を交える。

  ◇  ◇

 元フリーカメラマンという異色の経歴を持つ菊地は、JBC非公認時代の2005年にタイの“監獄マッチ”で女子世界王者に輝き、公認後の08年に白井・具志堅ジムに移籍。今回、引退に向けて「お世話になった具志堅会長と最後にエキシビションをやりたい」と希望した。具志堅氏も「ちょっちゅね!菊地さんのためなら、僕でよければやりましょう」と快諾した。

 具志堅氏がグローブ着用でリングに上がり、実戦形式で体を動かすのは、1995年5月に元世界王者らが後楽園ホールで行った阪神・淡路大震災チャリティーマッチ以来、16年ぶり。同氏は協栄ジム時代の後輩・渡嘉敷勝男氏とスパーリング形式の“真剣勝負”で猛ハッスルし、試合中に左アキレス腱を断裂して病院に直行するという、まさかの事態となった。

 具志堅氏は「あの時は僕、アキレス腱を切って最後まで戦えなかったからね。菊地選手とは1ラウンド、フルに戦いますよ」と16年前の“仕切り直し”を宣言。菊地に対しても「うちのジムに来るまで公園の青空の下で練習してきた頑張り屋さん。彼女に最後の花道を飾らせてあげたい」と、温かいエールを送った。

 芸能活動も多忙を極める中、一夜限りの復活を遂げる“カンムリワシ”は「毎朝、犬を連れて自転車をこいでますよ」と気合十分だ。81年の引退から30年‐。いまだに衰え知らずのリングへの情熱をほとばしらせながら、連日、愛犬・具志犬グスマン君と伴走し、体力づくりに励んでいる。

 ところが、26日の朝、早くもハプニングが起こった。ご主人様の気合が伝わった(?)グスマン君にグイグイと引っ張られて自転車ごと転倒。右肩を道路で強打したという。幸い、大事には至らなかったものの、16年前の“アキレス腱事件”の教訓を胸に、イレ込みすぎには注意する。具志堅氏は「ゴールデンウイーク明けからトレーニングしますよ」と誓った。

 なお、具志堅氏が当日使用したグローブは会場でオークションにかけられ、売上金は被災地に義援金として送られる。

(2011年4月28日)

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