日体大4年で学生横綱を獲得し、大相撲の5月技量審査場所で幕下15枚目格付け出しでデビューする明月院(22)=九重=が、史上初となる所要1場所での十両昇進を目指す。
「記録は意識していません。まずは勝ち越しです。どっしり構えて自分の相撲を取りたい」。控えめに話すが、10枚目格付け出しを含め、これまで10人の先輩が挑戦してはね返されてきた1場所でのスピード昇進へ、今場所はチャンスありだ。
八百長問題で17人の関取が抜けた。今場所だけですべての枠を埋めるかどうかは未定だが、15枚目格だと7戦全勝でしかないところが、6勝や5勝でも昇進の可能性が出てくる。プロを意識し始めた大学3年生から大相撲中継を録画。2年分のビデオは50本。「幕下全員のビデオがある。研究している」という。
「髪を伸ばしたことがない。今年になってすぐ丸坊主にした」という頭は、「伸びるのムッチャ遅いんです」と今でもほぼ丸刈り状態。名古屋場所で初々しい丸刈り頭の関取誕生なるかも楽しみだ。 (岸本隆)
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