今日の朝、ネットでニュースを見ていたら次のような記事に目が止まった。
「災害ボランティア担当の辻元清美首相補佐官は26日、大阪ボランティア協会などが大阪市内で開いた勉強会に出席、
「阪神大震災を乗り越えた力を東北の被災者に与えていこう」と呼び掛けた。」

今回の東日本大震災は既に死者行方不明者併せて数万人、避難者は数十万人に及ぶ。
これは既に平時ではなく、ある意味戦争時に準じた事態だと思う。

戦時に準ずるとすれば協議、話し合い、ましてや勉強会などに出席している時期ではなく即決断即実行が求められ、1人でも多くの人間を1日も早く救出し保護しなければいけないはずである。

辻元氏は3月13日に災害ボランティア担当の総理大臣補佐官に就任したとの事だから既に2週間が経過している。
にもかかわらずまだ一度も被災地を視察しないどころか、被災地から遠く離れた地元大阪でボランティアの勉強会に出席しているという。

確か彼女は阪神大震災の経験を買われて即戦力として抜擢されたはずである。
自分は過去のイデオロギーやらはともかく今の役職を全力で全うしてくれれば何も言うまいと思っている。
しかしどうひいき目に見ても辻元氏の行動は遅きに失しすぎて評価することができないと思う。

個々の国民は自主的にボランティアに参加しようという意欲が高く既に活動を始める久しい。
しかしそれを糾合して効率よくより大きな力にしなければいけない大本の政府がほとんど機能していない。

このボランティアの問題は象徴的だが、今回に関しては一事が万事で外国からの救援隊から福島原発の対処まで即決断即実行しなければならない案件をムダに遅らせて事態を悪化させている。

先の記事でも述べたが、どんなに学術的知識が豊富な人だとしても感が悪く決断及びその後の行動が遅い人は無知蒙昧の人と大差ない。
そういう人間がリーダーの国はとても不幸な国だと思う。
今は何よりも物事を為すべき「時」というものをよく知る決断と行動の人が必要とされると思う。

ひょっとしたら今回の事で日本は今までの国土の半分で今後生きていかなければいけないかもしれない。
しかし半分であれ、いつ何を為すべきかを知る人間が国を動かすのであれば(政治家に限らず)日本は復活できるし、そうでない者が国を動かすのであれば国土は更に半分になるかもしれない。


そういう意味では幕末明治維新、太平洋戦争に並ぶ国難の時期かもしれないと思う。

幕末明治維新、太平洋戦争いずれも多くの人間が死んだ。
しかしそろそろ人が大量に死なないと考えを改めることができないというのを日本人は卒業した方がよいと思う。