いしだあゆみ　ロケ地　石巻市思い涙　映画「エクレール〜」チャリティー試写会

　宮城県発の映画「エクレール・お菓子放浪記」のチャリティー試写会が２６日、東京・虎ノ門のニッショーホールで開かれ、主演のいしだあゆみ（６３）と林隆三（６７）が、主要ロケ地となった石巻市のために募金活動を行い、支援を訴えた。

　宮城県の県民、行政、企業が全面協力して製作された同作は、戦中・戦後を必死で生き抜いた孤児と人々との絆を描く感動作。

　撮影の行われた北上川河口の葦原や石巻の美しい街並み、１５０年の歴史をもつ岡田劇場も津波で壊滅、エキストラで参加した市民の中にはいまだに行方不明の人がいる。このため２８日に予定されていた東北での先行上映は中止になった。

　いしだは目を潤ませ「２月の仙台試写では皆さん、きれいな宮城の情景をとても喜んでくれたのに…」、同作での出演料を全額石巻市に寄付する林は「皆さんが落ち着いたらこの映画をもって被災地を回りたい」と語った。

　なお、この日集まった義援金は製作・上映を支える宮城県民の会の意向で、石巻の美しい景観を復活させるために使われる。同作は５月２１日の東京に続き全国で順次公開。