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【プロ野球】

ダル1000K 史上7位のスピード記録

2011年4月27日 紙面から

8回、1000奪三振を達成し花束を手に声援に応えるダルビッシュ=札幌ドーム(撮影・三笘真理子)

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◆日本ハム3−2ソフトバンク

 天才右腕は自虐的に大記録の感慨を語った。「最初のキャンプのスタートを考えたら、ここまで来るとは思ってなかった。みんなに支えられてきた」。18歳だった1年目のキャンプではパチンコ店での喫煙姿を週刊誌に掲載され、謹慎処分を食らった。それから6年余り。日本ハム・ダルビッシュは1000個の奪三振を積み上げた。1058イニング2/3での達成は、松坂を抜く史上7位のスピード記録だ。

 極限まで集中力を研ぎ澄ましていた。2点リードの8回、無死満塁のピンチ。100球を超えていたが、さらにギアを上げた。本多を内角スライダーで3球三振に仕留め1000奪三振を達成。続く内川の2球目。152キロの直球をファウルさせて追い込むと、小さくガッツポーズをつくった。「勝ったな、ヒットはないな、と。最低で(1点が入る)内野ゴロ。最高で三振」。内川は二ゴロに打ち取った。さらに「日本で最高の打者」と認めるカブレラを空振り三振。最後の123球目はこの日最速の152キロ。「あそこで力を振り絞って今はフラフラです」と充実感を漂わせた。

 序盤の調子はいまひとつだった。「5回から思い切ってフォームを変えたのが良かった。オープン戦の時の形ですね」。ひじに負担がかかるため封印していたフォームをあえて解禁。本来の姿を取り戻した。24日には登板前の斎藤をつかまえ、実演を交えながらスローカーブを伝授した。後輩に技術を伝えられるのも、試合中にフォームを変えられるのも、自らの技術を体系的に理解し、客観視する能力が備わっているからこそ。ヤンチャだったルーキー時代から心身共に大きく変貌を遂げている。

 「1000奪三振はまったくの通過点。(三振は)僕にとっては普通のアウト」と三振へのこだわりは否定。それでも進化を続けるエースは今後も三振の山を築いていくはずだ。 (臼杵秀之)

 

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