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[地方]ニュース
「一時帰宅実現を」 福島8町村長会議 東電対応に憤り
2011.4.26 02:09
東京電力福島第1原発の事故で避難を強いられている双葉郡8町村長の会議が25日、福島市で行われた。佐藤雄平知事に応急仮設住宅の早期完成を求めたほか、住民が抱える切実な苦悩を訴えた。
警戒区域内への一時立ち入りで、大熊町の渡辺利綱町長が「(対象外の)原発3キロ圏内の住民も短時間で防護を徹底すれば実現できないか」と発言。
楢葉町の草野孝町長は「自分で住居を借りた住民も多い。家財道具や自動車の持ち出しが必要だ」と訴えた。
住民の約4割が所在不明となっている浪江町の馬場有(たもつ)町長は、「国から避難指示の事前連絡がなく、テレビで知った町民がマイカーで次々に避難してしまった」と唇をかんだ。また約600戸が津波で流され、百数十人が行方不明のままになっている請戸(うけど)地区の捜索を進めるため、「自衛隊の出動と多数の重機の導入をお願いしたい」と訴えた。さらに馬場町長は「東電社長が謝罪に来ないのはおかしい。(立地町など)義理がある所だけ行けばいいのか」と憤りを見せた。
「避難所に来た菅直人首相に住民がおとなしかったのは気力、体力が失せてしまったからだ」(富岡町の遠藤勝也町長)、「避難先の埼玉県は求人が豊富だが、帰れる時期が分からず踏ん切りがつかない住民が多い」(双葉町の井戸川克隆町長)との声もあった。
佐藤知事は「厳しい局面が続くが新しい福島県、浜通りを作ろう」と訴えた。
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