BIGLOBEスポーツ BIGLOBEスポーツ

BIGLOBEフィギュアスケート

アクセスカウンタ

フィギュアスケート特集

help RSS 公式練習レポート(3)

<<   作成日時 : 2011/04/26 03:53   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

 前日に非公開で練習をしているとはいえ、まだモスクワ入りして2日目。女子の本選が始まるまで、まだ5日もある。その状況でキム・ヨナは3つのパーフェクトなジャンプを含めた完璧なショートプログラムを滑ってしまったのだ。

 新プログラム、(そして試合で滑るのは今回一度だけであろう)「ジゼル」。韓国の報道陣も含め、誰もが初めて見るという話題作の、公式の場での初お披露目だ。

画像




  まずトリプルルッツ-トリプルトウループの素晴らしいコンビネーションジャンプを着氷し、目を覚まされたような思いがする。そうだ、ヨナのルッツ-トウはこんなジャンプだったんだ、と本当に久しぶりに思いだしてしまった。そのまま食い入るように見つめる人々の前で、単独トリプルフリップ、ダブルアクセルとすべて完璧。この人は、ほんとうに一年間試合から遠ざかっていた人だろうか?

 さらに言えば「ジゼル」も素晴らしいプログラムだ。「クラシックバレエを意識した」とヨナは言うけれど、彼女の抒情性、細やかな感情表現の技術を信頼しきったデイビッド・ウィルソンが、バレエに負けない氷の上の「ジゼル」を丁寧に丁寧に描き出した、そんな印象だ。このプログラムを試合で一度しか見られないのだとしたら、全神経をとがらせて、すべての動きを見逃さないようにしたい――そんな気持ちになってしまう。



「すごいですね……」

 練習を見た日本の報道陣のその言葉に、主語はなかった。

「ひょっとしたらショートプログラムで、決められてしまうかも?」

 そんな悲観的な意見まで出る。

 一方で韓国メディアの人々は、興奮気味だ。

「どうでしたか? ヨナ、いいでしょう? でも僕も、こんなにいいプログラムだとは思いませんでした!」



 安藤美姫は絶好調。浅田真央も上り調子で、1カ月の開催遅れでさらなる練習も積めている。今、日本中が彼女たちの活躍を願うなか、きっと今年の世界選手権は、このふたりだろう。そんな前向きな気持ちでモスクワに来たものだから、ヨナの素晴らしい演技を見て、少しシュンとなってしまったのが正直なところだ。



 でも、07年の東京大会よりも、バンクーバー五輪の時よりも、確実に強くなった日本のエースたち。彼女たちのまさに充実期に開かれる世界選手権に、キム・ヨナという存在が立ちはだかることもまた、このうえもなくエキサイティングなことだ。

 開催地変更というアクシデントを越えた、世界選手権。きっとアジアの3人は、世界選手権の歴史に残る美しい一戦を繰り広げるだろう。





photo/Masami Morita text/Hirono Aoshima 











テーマ

注目テーマ 一覧


Kia Kaha!いっしょにがんばろうJAPAN & NEW ZEALAND

月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 3
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス
公式練習レポート(3) BIGLOBEフィギュアスケート/BIGLOBEウェブリブログ
[ ]