松山市発注工事での裏金捻出疑惑について野志市長はきょう、書類上の問題はなかったと述べました。
市は引き続き調査を続ける方針ですが、疑惑を証言している孫請け業者への直接の聞き取りは今も予定していません。
きょうの定例記者会見で野志市長は「書類の再検証はすべて完了し、問題になる点はありませんでした。
また当時の担当職員から聞き取りしたが、気になる話は出ていません」と話し、内部委員会の調査では書類上の問題はなかったという認識を示した上で、今後は元請け業者などへの聞き取りの継続や、専門家の判断を仰いで行く方針を示しました。
しかし、会見に同席した松山市公営企業局の渡邊滋夫管理者は「孫請けの人は報道によると公金詐取の容疑者だ。
そこへ言って、『新聞で公金詐取したと報道されていますが本当ですか』と質問したら大変な人権侵犯になりませんか」と述べて、今のところ、報道機関に疑惑を証言している孫請け業者に対しては、確たる疑惑が出るまでは直接の聞き取りを行わない方針を改めて示しました。
また野志市長は今月12日の会見で、孫請けへの聞き取りについて「聞けるものなら私は聞きたいと思ってます」と述べました。
その後、孫請け会社の元社長はあいテレビの取材に対して「私が市長に会いたいくらい。
なぜ当事者を呼ばないのか」と答えていましたが、野志市長はきょうの会見で「必要が生じれば、下請け、孫請け業者にも事情を伺いますということ。
(聞けるものなら聞きたい、という発言は?)まったく変わりない」と発言。
市の幹部は、孫請け業者が自ら来れば話を聞く姿勢を示していますが、「可能であれば元請け業者と一緒に来てほしい」と話していて、立場の弱い孫請け業者にはハードルの高い注文をつけています。