SPEEDIの高度化について
高度化SPEEDIモデルは、長年運用されてきた旧SPEEDIモデルに替わるべく日本原子力研究所で開発された新しい予測計算モデルです。このモデルでは、旧モデルと比べて、気象予測性能の向上、放射性物質の拡散計算および線量計算の精密化など、様々な改良が図られています。SPEEDIネットワークシステムでは、平成17年1月1日から高度化SPEEDIモデルによる運用に切り替えられています。
高度化SPEEDIモデルの導入により、防災対策を支援する能力が以下のように向上しました。
※「日本原子力研究所」と「核燃料サイクル開発機構」は、平成17年10月1日に統合し、「独立行政法人 日本原子力研究開発機構」になりました
長時間の予測
防災対策を行う際には、数時間先にとどまらず、数十時間先といった長時間にわたる放射性物質による環境への影響を予測する必要が生ずる場合があります。高度化SPEEDIでは24時間以上先までの気象予測が可能となり、この気象予測に基づいた環境への影響予測が可能になりました。
急激な気象変化への対応
前線の通過など、急激な気象変化が予想される場合、高度化SPEEDIではこれを考慮した気象予測が可能となりました。
拡散予測・線量予測の精密化
放射性物質が大気中に広がっていく過程をより詳細に予測するとともに、計算格子を細かくするなど、被ばく線量の計算精度も向上しました。