IGOに行くまで
誰かが言ったーー
全身の肉が すべて舌の上でとろける霜降り状態の獣がいるとーー
プッリプリで身のずっしりつまったオマール海老やタラバ蟹の身が一年中なる樹があるとーー
琥珀色の上質で芳醇なブランデーがたえまなくわき出でる泉があるとーー
人々は魅せられる!
未知なる美味に!!
世はグルメ時代ーー
未開の味を探求する時代ーー
・・うん、聞いたことあるフレーズだね。
テンプレを経て転生できたのはいいけど、トリコとわね。
おいしいもの食べたいけど口の中に入るのは、自分だね。
美食屋になるには、グルメ細胞に適合できなきゃ死んじゃうし。
できても失敗したらいやだなぁ・・。ベイみたいな外見はちょっと・・
普通に暮らして、市場に出るものでも食べようかな。
と、思っていた時期もありました。
13さん歳になったある日、父さんが
「息子よ、父さんはなお前にうまいものを食べ歩いて世界を見てきてほしい。だから、IGOに逝って来い」ふぉっ
字が違うし、その振り上げた金鎚はなんだ、ちょっとまtゴッ
俺の意識はブラックアウトした。
うんここはどこだ・・
そいえば、親父に殴られてIGOに連れてこられたっけ。
周りを見回してみると、
「ぎゃぁあぁあああぁあああ」
「たすけてくれぇええぇええ」
ーーそこは戦場でした。
『ギィイイイィイイィガャアアァアアァアアァ』
『ゴォアアァアアァアア』
『グルルルルルル』
ーー訂正狩り場でした。
拝啓、お母様、お父様、先立つ私をお赦しください。
現実逃避したくなった。
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