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九地整が渇水対策本部、筑後川水系貯水率低下で

水位が下がり底が露出した江川ダム(25日午後6時19分、福岡県朝倉市で、本社ヘリから)=久保敏郎撮影

 今年の少雨で筑後川水系のダムの貯水率が下がっている問題で、国土交通省九州地方整備局は25日、同水系としては9年ぶりに渇水対策本部を設置し、水不足対策として福岡市や佐賀県鳥栖市などが独自に貯水している約180万トンを利用することを決めた。

 この日の筑後川水系渇水調整連絡会には、同整備局、福岡、佐賀、大分、熊本4県などの担当者が参加。筑後川水系のダムから福岡、佐賀両県内に水道水を供給している3水道企業団への水の割り当てが底をつきかけていることが報告された。

 同水系の主要ダムの25日現在の貯水率は、江川ダム(福岡県朝倉市)43・9%、寺内ダム(同)58・3%など、いずれも平年の6割程度という。連絡会では、大型連休前の水不足の回避のため、福岡市や鳥栖市などの貯水の融通のほか、福岡、佐賀両県が水道事業者に取水制限の強化を指導することも決めた。

 福岡市も一部で取水制限が26日から40%となることを受け、同日に節水推進本部を設置する。福岡都市圏の水源となる八つのダムの平均貯水率は63%で平年を15ポイント下回っている。

 九州農政局も25日、農業用水の枯渇を警戒し、災害対策本部を設置した。大分県では石場ダムが15日現在、平年比18・3%、師田原ダムが同7・1%でともに取水停止になり、宮崎県でも渡川ダムが同3・6%まで落ち込んでいる。

 福岡管区気象台によると、北部九州では5月まで少雨傾向が続くが、6月以降の梅雨時期は平年並みの雨量が見込まれるという。

2011年4月26日  読売新聞)
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