＜世界フィギュア＞女子、アイスダンス予選　日本勢は不出場

　【モスクワ芳賀竜也】フィギュアスケートの世界選手権は第２日の２６日、当地で女子とアイスダンスの予選が行われたが、日本勢はともに免除されたため出場しなかった。浅田真央（中京大）、安藤美姫（トヨタ自動車）、村上佳菜子（愛知・中京大中京高）で臨む女子のショートプログラム（ＳＰ）と、キャシー・リード、クリス・リード組（木下工務店ク東京）のアイスダンスのショートダンス（ＳＤ）はいずれも２９日にある。

　第１日の２５日は男子予選があり、日本勢として唯一出場した小塚崇彦（トヨタ自動車）が１６５．００点でトップ。２位以下に３０点近い大差をつけて２７日のＳＰ進出を決めた。また、日本で調整を続けていた浅田と村上が同日午後、現地入りした。

　◇小塚、全日本王者のプライド

　予選とはいえ、手を抜かない。世界ランキングの関係で、日本勢唯一の予選出場を余儀なくされた小塚。予選トップ通過の演技に、全日本王者のプライドを垣間見た。

　フリーで行われる予選。冒頭の４回転トーループは回転が足りず、着地で右手をつくミス。だが、「軸が曲がって失敗したわけではない。ちょっと残念だけど、まあまあ上出来」と悲壮感はなかった。その後のジャンプやスピンは、ほぼ完璧な演技に仕立てた。

　今季はグランプリ（ＧＰ）シリーズで２戦２勝。昨年１２月の全日本選手権（長野）も初制覇し、波に乗る。これまでは日本勢の３番手に甘んじていたが、世界選手権２連覇を狙う高橋大輔（関大大学院）らを脅かす勢いを感じる。

　「まず、（予選を突破して）ＳＰに出られること。そこが一番大事な問題だった」と小塚。口ぶりは謙虚だったが、ＳＰ以降の演技で遠慮するつもりはない。【芳賀竜也】

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