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[政治]ニュース
【from Editor】3・11大地震 菅首相を超える福島県飯舘村長の指導力
2011.4.26 14:34
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福島県は「復興ムード」とほど遠い。地震、津波の「天災」に原発事故、風評被害という「人災」が絡み、まさに“複合災害”が進行しているからだ。
震災直後、県は中枢機能を老朽化した本庁舎から近くのビルに移し、災害対策本部を設置。報道各社はロビーに根城(ねじろ)を築いた。産経新聞もキャンプ用テーブルを持ち込み、多様な制服、防災服の人が行き交う中で原稿を書いている。臨場感あふれ、気持ちは大いに高まるが、怖いのは余震。地響きとともに数百台の携帯電話から緊急速報のブザー音が鳴る。四六時中、船に揺られているような“地震酔い”の感覚も体験した。
こんな暮らしを続けていると、「有事」ならではの連帯感も芽生える。毎日2回、県は公開で災害対策本部会議を行うが、客観的に見て、ここで示される佐藤雄平知事の指導力を高く評価したい。
「気温が高くなった。避難所の衛生を徹底点検せよ」「企業活動の再開が県民に勇気を与える。工業用水復旧に全力を」。焦点を絞って課題を示す。「『福島産NO』工業輸出品にも」(3日付、東京本社最終版)といった記事のヒントが満載だ。福島は震災で県政の“見える化”を達成した。
空気を読み切れないのが国の原子力安全・保安院幹部らだ。「放射線量増加に対する学校生活の指針がほしい」という県の要請に、20日間以上も返答なし。知事は「霞が関が遠く感じる」と怒ったが、最近はため息しか出ない。
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