イー・ウーマン（ewoman）

調査は必要（akodechu・福岡県・31）

「知る」ことは必要だと思います。鯨に限らず、『環境問題』の一環として捉えればいいと思います。調査するための捕鯨で採った鯨を「有効活用」するのもいいと思います。民族的文化によって、鯨を食料としたり、生活用品に加工したりするものアリだと思います。私は、鯨は食べられませんが、人に食べるなとは強要しません。豚や牛を食べるのと同じだと思います。

逃げは駄目！！（地球交響曲・大阪府・33）

妨害行為で調査捕鯨を止めてしまうのはただ面倒事から逃げ様としている様にしか見えません。調査捕鯨を止めて今までのデータの積み上げが無駄になってしまうのは問題だし、捕鯨を中止する前に、種類別の生態データを調べるチップなどを鯨に打ち込んでデータ化するなどしていかないと、海洋資源のこれからの安定供給にも影響が出てくると思うので、日本政府にはもう少し慎重に行動してもらいたいと思いました。

あくまでも「調査捕鯨」。（marco302・海外・その他・39）

今回の政府の決定には拍子抜けしました。シーシェパードが武闘派でどんな手を使うかわからないとはいえ、政府（国として）の決定に影響させるほどのものなのでしょうか。危険であるということは理解できますが、「調査捕鯨」であることを前面に出しているのであれば、なにも臆することはないと考えます。ここで調査を見合わせたがゆえに、日本政府の弱腰加減を改めて世界に晒したようで、その他外交活動にも影響があるのではないかと心配です。

捕鯨という文化を守るか？（もろりん・大阪府・39）

科学に携わる者としては、捕鯨可能であることを論理的に主張するためにデータの欠測は避けたい。ただし、理不尽で暴力的な妨害行動の中、調査員等の身の危険を犯してまで強行するのが良いのか……日本という国が捕鯨という文化を本気で守るのかというところが肝だと思います。世代が変わってしてしまえば、捕鯨復活(捕る方も利用する方も)は難しいでしょうから。

続けるならば近海で（Michael・新潟県・42）

捕鯨国としての日本の言い分でよく耳にするのは、日本の伝統的な食文化であるという立場です。確かにそのとおりだと思います。捕鯨の事情をよく知らないのですが、文化の継承という意味合いならば、南極海まで出かけなくても、近海での調査捕鯨でよいのではないでしょうか。

乱獲と言われても仕方ないです。（umesyd・海外・その他・42）

Australia在住。娘の学校スピーチで捕鯨テーマにする生徒がいました。娘はそこで日本人の捕鯨を知り、いたたまれない思いをしたそうです。昔、鯨は西洋人が乱獲し、ランプ油に使い、それ以外は全部捨てていた。その為に鯨の数が減った。でも日本人は鯨を余すことなく、頂いていたのだ、と教えました。捕鯨は調査内容と結果、メリットについてを広く知ってもらう必要があると思います。また、日本の料理屋で鯨が出ていれば、反対も多いでしょう。

捕鯨の必要性（キツネ・福岡県・34）

今期の調査捕鯨の中止を決定したことは、調査船乗務員の安全確保上妥当なものであったと思います。今のマスコミの取り上げ方によるのかもしれませんが、調査船への妨害活動のひどさばかりが取り上げられていて、肝心の捕鯨調査の必要性が今一つ明確にされていないことが気になります。今後の調査については、調査時の捕獲頭数、捕獲後のデータのとり方やこれまでに蓄積されたデータの開示をもっと積極的にした上で、今後の調査の必要性を訴えてほしいと思います。

鯨の缶詰（ユズコ・東京都・57）

子どもの頃（昭和30年代）、課外授業先で配られたオニギリのおかずが「クジラの缶詰」でした。私が住んでいた東北では、牛・豚肉は、まだ常食ではなかったように思います。鶏肉もお庭で飼っていると、お弁当に入れてくる友達がいました。食文化の欧米化は、現在につながります。捕鯨の当初の目的を振り返り、現在の必要性を考えたいと思います。政府の決定の経緯は、どのようなことでしょうか。

調査捕鯨は、規約上も認められた権利ですから、継続すべきかと問われれば、イエスという答えが多くなると思います。多くのコメントに、調査の内容や必要性についての問いかけがありました。
 
研究成果があまり報じられていないというコメントがありましたが、その通りだと思います。捕獲によるデータで重要なのは、どんなものを食べているかということです。それについての成果は上がっていると思います。
 
しかし、もっとも重要な資源量については、目視調査でもかなり有効なはずで、野生動物の生息数を調べるのに、800頭を殺すというのは、それ自体に合理性がない（パンダでもライオンでもほかの野生動物を考えてみてください）ため、全体的に日本の捕獲による調査についての国際的な評価は低いというか、無視されています。
 
捕獲調査にかかわっている学者の人たちは、もちろん真剣に研究していますが、それ以外の捕鯨関係者で、調査の中身について積極的に語る人はあまりいません。もともと商業捕鯨の代替措置という意識が強いからだと思います。捕獲頭数も、統計上の数理計算よりも、副産物の収入による捕鯨活動の継続から割り出されたと告白する捕鯨関係者もいます。
 
調査は方便だけど、反捕鯨国の理不尽な仕打ちに対しては、これしか方法がない。これが学者を除く捕鯨関係者の本音だと思います。
 
今回の調査の中止の背景には、鯨肉が余っているという事情があると説明しました。いま、鯨肉の在庫は約5000トンだそうですが、歩留まりを考えると、ミンククジラなら1000頭を超え、南極海での年間の捕獲頭数をはるかに上回ります。
 
鯨肉の需要が減れば、南極海で調査捕鯨をする理由もなくなります。そこで、みなさんに問いかけたいのは、鯨肉をいつも食べていますか、反捕鯨団体の不当な妨害に屈しないために、これからは鯨肉をたくさんたべますか？
 

• 2011.02.23
• 高成田享 コラムニスト、元 朝日新聞論説委員