チェルノブイリ原子力発電所の事故から26日で25年となるのに合わせ、ヨーロッパでも有数な反原発国として知られるオーストリアでは、ファイマン首相も出席して原発に反対する集会が開かれました。
この集会は、チェルノブイリの事故から25年となるのに合わせて環境団体などが開いたもので、25日首都ウィーンの中心部にある広場には家族連れや学生など2000人余りが集まりました。集会ではファイマン首相が演説し、福島第一原子力発電所での事故を受けて、オーストリアは今後も原発に頼らないエネルギー政策を進めていくという決意を示すと、参加者からは大きな拍手が沸き起こりました。参加した39歳の女性は「福島の事故は、原発の危険性を改めて明らかにした。次の事故はいつ起きてもおかしくない状況であり、心配している」と話し、原発反対への思いを新たにしていました。オーストリアは1978年に国民投票で、当時完成したばかりの国内で初めての原発の操業が見送られ、1999年には新たな原発建設の禁止が憲法に盛り込まれるなど、ヨーロッパでも有数の反原発国として知られています。