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<ライブドア事件>「冤罪」主張通らず 堀江元社長収監へ

毎日新聞 4月26日(火)13時14分配信

<ライブドア事件>「冤罪」主張通らず 堀江元社長収監へ
堀江貴文被告
 IT時代の「寵児(ちょうじ)」と呼ばれたライブドア元社長、堀江貴文被告(38)の上告が棄却され、収監される見通しとなった。約53億円の粉飾決算などに問われて逮捕、起訴された後、公判だけでなくインターネットや著書で「冤罪(えんざい)」を主張し続けたが、司法には最後まで受け入れられなかった。【伊藤一郎】

【ライブドア事件】堀江元社長の実刑確定へ 最高裁上告棄却

 「目的は一罰百戒なので、目立ついけにえがいればよい」。昨年8月末、毎日新聞の取材に応じた堀江元社長は改めて無罪を主張しつつ、東京地検特捜部による不当捜査の狙い撃ちにされたと訴えた。

 東京大在学中に起業した堀江元社長は、「ベンチャー企業の星」ともてはやされた。「人間を動かすのはお金」。過激な発言が物議を醸し、「拝金主義者」とも呼ばれたが、若者らを中心に支持も集めた。プロ野球球団の買収やニッポン放送株買い占めによるフジテレビとの経営権争い、衆院選への立候補などでメディアをにぎわし、「時の人」として話題をさらい続けた。

 しかし、特捜部による06年1月の強制捜査で、事態は急転。1週間後に証券取引法違反容疑で逮捕された結果、「時価総額世界一」の野望はついえ「虚業の錬金術」と批判を浴びた。約3カ月間の勾留を経て保釈された後はメディアに露出することも少なく、06年9月の初公判で全面無罪を主張して、徹底抗戦を表明した。

 07年の1審判決は「企業利益だけを追求し、一般投資者の判断を誤らせた責任は重い」として懲役2年6月の実刑判決。08年の2審判決も「最高責任者の元社長の指示・了承がなければ、犯行はあり得ない。実刑が重過ぎるとは言えない」と1審を支持した。

 「推定無罪の原則など刑事裁判にはほとんどない」。堀江元社長はインターネットのブログで司法を批判。多数の著書を出版するなどして、取り調べの可視化や弁護士の立ち会いなど司法制度の改革も訴えていた。弁護人を代えて上告審に臨み無罪を主張したが、最高裁は「上告理由に当たらない」とだけ述べ、冤罪主張をあっけなく退けた。


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最終更新:4月26日(火)13時31分

毎日新聞

 

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