和やかに練習再開、仙台戦向け気持ち新た J1浦和
| 笑顔でクールダウンするエジミウソン（中央）ら浦和の選手たち＝２５日午前、大原サッカー場 |
ホーム開幕戦で王者・名古屋を３－０と粉砕し、今季初勝利を挙げた浦和は２５日午前、大原サッカー場で２組に分かれて練習を実施。室内調整の山田暢を除く先発出場した１０人とメンバー外の選手は、約４０分間のクールダウンで切り上げた。
控え組と故障明けの平川、ＧＫ大谷はサイドからのシュート練習を入念に行っていた。高校選抜で欧州遠征中の小島は不在だった。
昨季覇者に完勝しただけあって、練習中、選手たちは終始和やかな雰囲気。監督就任後、初白星を飾ったペトロビッチ監督は「今はものすごくいい気分。ただ、まだ１勝しただけでそこまで、大げさに喜ぶ必要はない。（２９日の）仙台戦へ向けていい準備をしていきたい」と喜びをかみしめながらも、気持ちを新たにしていた。
■連勝誓う“背番号９” エジミウソン
大原サッカー場に現れた金髪のストライカーは、実に上機嫌だった。仲間にいたずらしたり、鈴木を担ぎ上げたり…。明るい表情からは、名古屋戦の充実ぶりがうかがえた。「準備してきたことがピッチで表現できた。もっと点数を取れたが、勝ち点３を獲得できてよかった」と今季初白星を喜んだ。
素早く、分厚い攻撃ができたのも、この男がいてこそ。得点はできなかったが、鋭い動き出しからきっちりボールを保持し、次々とスペースに顔を出した。前半１２分の先制点も、中盤でこぼれ球を拾った背番号９のワンプレーが発端だった。ペトロビッチ監督も試合後、「マルシオ、田中が得点できたのは、エジのプレーがあったから」と影の功労者をたたえた。
２９日には敵地で仙台戦を控える。「そのままの勢いで勝ち点３を持って帰りたい」。今度は自身のゴールでチームを２連勝に導くつもりだ。
■仲間へ感謝のベテラン守護神 山岸
終始先頭で、気持ちよさそうにクールダウンを行った。ただ「昨日の勝ちは自信につなげていい」と前置きした上で「『昨日は昨日』と割り切ることも必要」と１１年目らしく冷静に次戦を見据える。
昨季王者を完封した。「前の１０人が守備の意識を高く持ち、ハードワークしてくれた結果」と仲間への感謝を口にする。危ない場面はほとんどなく、出番が少なかったことに水を向けると「それが一番いいこと」と不動の守護神は、笑顔で練習場を後にした。
■次節へ向けて巻き返し誓う 柏木
王者に快勝してから一夜明けても、背番号８の表情はいまひとつさえなかった。
前半２５分の田中の２点目は、右サイドのマルシオリシャルデスに得意の“キラーパス”を通したのが起点となった。それでも、「チームが勝てたのはいいが、個人的にはよくなかった」と反省ばかりが口を突いた。
ただ、すぐに気持ちを切り替える。「勝った中で、貢献していると思えるようにならなければ」。自分に厳しい日の丸戦士は、次戦での巻き返しを誓った。