誠道会ナンバー２逮捕、１億円以上強要未遂疑い

　広告代理店の社長に顧客企業を紹介する見返りに紹介料を要求したとして、福岡県警と警視庁は２５日、指定暴力団九州誠道会（本部・福岡県大牟田市）のナンバー２で、同会系組長・高柳弘之容疑者（４４）を強要未遂容疑で逮捕したと発表した。

　同庁麻布署幹部によると、高柳容疑者は２００９年９月、東京都内の喫茶店などで、都内の広告代理店の男性社長（４４）に、広告宣伝契約の相手先として福岡県内の企業を紹介した際、１億円以上の紹介料を要求した疑い。高柳容疑者は黙秘しているという。事件は社長が翌月、同署に被害届を出して発覚。同庁などは、高柳容疑者が同会の資金獲得を狙ったとみている。

　福岡県警の捜査関係者によると、高柳容疑者が組長を務める組織は、福岡市西区のマンション駐車場で２４日、２人組の男に刺殺された野村裕次幹部（４３）が所属していた。刺殺事件後、野村幹部が搬送された病院を高柳容疑者が訪ねたところ、警視庁の捜査員に任意同行を求められ、逮捕された。