Yahoo!ニュース
ログイン
IDでもっと便利に[ 新規取得 ]



ここから本文です
[PR] 月刊チャージャー4月号:竹原慎二ボコボコ相談室/小泉麻耶恋人写真館

津波に強かった「1階吹き通し」再使用できるケース多く 建築学会が報告

産経新聞 4月24日(日)2時42分配信

 東日本大震災の揺れや津波で被害を受けた建物を調べた結果、1階部分が吹き通しになった「ピロティ型」の建物が、津波に強かったことが、東北工業大学の田中礼治教授らの調査で分かった。沿岸部では、ほとんどの木造家屋が流失している一方で、鉄筋コンクリート構造の建物の多くが再使用できる状態で残っていることも判明した。

 23日に大阪市内で行われた日本建築学会の「緊急調査報告会」で報告した。

 ■「ピロティ型」衝撃少なかった?

 田中教授らは、仙台市など宮城県の沿岸部を調査。田中教授によると、津波で木造家屋が壊滅的被害を受けた地域でも、鉄筋コンクリートの建物は、基本構造に大きな被害がなく、再使用できるケースが多かったという。鉄骨構造の建物も一部は残っていたが、基本構造が変形し、再使用は厳しい状態だった。

 1階部分が主に柱だけで構成されているピロティ型の建物が津波に強いことも浮かび上がった。堤防から数十メートルの場所で津波の直撃を受けながら流失を免れたケースもあったといい、田中教授は「1階部分に外壁がなく、津波の力を受ける面積が小さくなるためではないか」と分析している。

 ■「重さ」で耐えた鉄筋コンクリート建築

 また防衛大の多田毅講師は「鉄筋コンクリートの建物は、それ自体の重量が大きく、津波の力に耐えることができた」と指摘。鉄筋コンクリートの建物であっても、一部津波で倒壊した例があることについては「昭和53年に起こった宮城県沖地震などで基礎部分が変形していた可能性もある」と述べた。

 同学会は今後も被災した建物の調査を進め、地震や津波に強い建築技術などを政府に提言する方針。

【関連記事】
・強さ8倍、費用3分の1…耐震補強に新工法
・小学校校舎が50センチ沈む、耐震補強未実施 さいたま市
・日本は大丈夫?未だ2割の住宅が「耐震不足」
・緊急地震速報の「空振り」はなぜ?
・我慢強い東北人気質 機械的な政府対応に限界も…

最終更新:4月24日(日)19時26分

産経新聞

 

この話題に関するブログ 2件

主なニュースサイトで 津波の被害 の記事を読む

PR

PR
ブログパーツ

国内トピックス

注目の情報


PR