2011年4月26日9時52分
旧ソ連・ウクライナのチェルノブイリ原発事故は26日、発生から25年を迎えた。
これに先だってロシアのメドベージェフ大統領はクレムリンで25日、放射能汚染の中で同原発の事故処理作業に当たった16人に勇気勲章を授与。この席で大統領は「国家(当時のソ連指導部)は何が起きたかをすぐに認める勇気がなかった」と述べ、公表の遅れを「無責任」と批判した。
さらに、1986年のチェルノブイリ事故だけでなく、福島第一原発の事故からも教訓を学ばなければならないと指摘。「真実を隠す試みは悲劇につながる」と強調した。
ただその一方で、「原子力発電は最も安価でエコロジーな清いエネルギーだ」と述べ、原発推進の方針は揺るぎないことを改めて示した。
メドベージェフ大統領は26日、ウクライナのヤヌコビッチ大統領とチェルノブイリの事故現場を訪問。ロシア正教のキリル総主教らとともに事故犠牲者の追悼行事に参加する。(モスクワ=副島英樹)