訪朝のカーター元大統領、食糧難の責任を韓国に転嫁
「韓国の食糧支援中止で子どもや妊婦に深刻な影響」
カーター元米大統領と国際NGO(非政府組織)「グローバル・エルダーズ」のメンバー3人が、26日から28日までの訪朝期間中、金正日(キム・ジョンイル)総書記や三男で後継者の正恩(ジョンウン)氏に面会したいとの意向を表明した。
カーター元大統領は25日、中国・北京で記者会見を行い「今回の訪朝は、昨年10月と同様、北朝鮮側の招待を受けたものだが、金総書記と会談するか否かについてはまだ通告を受けていない」として、このように述べた。
その上で「具体的に誰と会うかということはまだ決まっていない。北朝鮮は誰と面会するかということを事前に知らせてくれるということがないため、現時点では分からない」として、北朝鮮側が今回の訪朝のスケジュールを管理していることを示唆した。
また「韓国が現在、北朝鮮に対する食糧支援を中止しているため、子どもや妊婦など、食糧不足による深刻な影響を受けている人たちがいる」として、北朝鮮の食糧難の責任を韓国に転嫁した。だが、北朝鮮がここ2年間に、核実験や弾道ミサイルの発射、韓国海軍哨戒艦「天安」撃沈事件、延坪島砲撃事件、ウラン濃縮施設の公開などを通じ、挑発を続けてきたことについては一切言及しなかった。
カーター元大統領は28日に訪朝を終えた後、ソウルを訪れ、記者会見を行って訪朝の結果を説明する予定だ。韓国政府は、カーター元大統領の一行全員がかつての国家指導者だったことを考慮し、外交通商部や統一部(いずれも省に相当)の長官との面談を実施する方針を打ち出したが、李明博(イ・ミョンバク)大統領と面会するかどうかはまだ決まっていない。「グローバル・エルダーズ」は世界の元国家指導者により構成され、今回カーター元大統領と共に訪朝するメンバーは、マルッティ・アハティサーリ元フィンランド大統領、グロ・ハーレム・ブルントラント元ノルウェー首相、メアリー・ロビンソン元アイルランド大統領の3人だという。
北京=崔有植(チェ・ユシク)特派員