2011年4月26日1時20分
停電で東北新幹線が一時不通となり、JR東京駅の改札口は大勢の乗客で混雑した=25日午後5時48分、内田光撮影
25日午後1時28分ごろ、東北新幹線の新白河(福島県西郷村)―白石蔵王(宮城県白石市)で停電が起きた。いったん復旧したがその後も断続的に2回発生。東京―仙台の上下線で3時間以上にわたって運転を見合わせ、午後6時10分に運転を再開した。
この影響で上下21本が運休、22本が最大約3時間半遅れ、約1万3千人に影響した。新白河―白石蔵王では計8本が駅間に止まり、最大2時間半にわたって乗客が車内に閉じこめられた。東北新幹線はこの日朝から東京―仙台の運転を再開したばかりで、初日のダイヤは大幅に乱れた。
JR東日本によると、同日午後6時前、福島駅の北約5キロ付近にある架線の保護線がたるんでいるのを点検作業中の係員が発見した。同社は、保護線が架線に接触してショートし、異常を感知した変電所が送電を止めたために停電が起きたとみて、保護線がたるんだ理由を調べている。
たるんでいた保護線は、3月11日の東日本大震災で切れたため補修。今月12日に那須塩原(栃木県那須塩原市)―福島で運転を再開したときから使い始めていたという。保護線のたるみを直すため、25日午後7時21分から同53分まで福島―白石蔵王で再び運転を見合わせた。
東北新幹線は、不通区間の仙台―一ノ関で29日から運転を再開し、東京―新青森の全線で復旧する。JR東は「このトラブルが復旧スケジュールに影響することはない」としている。26日も予定通り運行するという。(宮嶋加菜子)