現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 特集
  4. 東日本大震災
  5. 記事

原子炉建屋の設計図がネット流出 福島第一1号機か

2011年4月26日7時7分

印刷印刷用画面を開く

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 福島第一原発1号機の設計図とみられる原子炉建屋の立面図がインターネット上に流出した。東京電力は「内部資料と思われる」としているが、流出経路は分からないという。図面を掲載しているウェブサイトを運営する米国サウスダコタ州のナンシー・ファウストさん(45)は朝日新聞に対し、「原子力業界を含む産業界の人たちのグループの一人がネット上で見つけてきた」と答えた。

 問題の図面は、原子炉建屋を南北方向、東西方向から見た二つの立面図が並べられたもの。原子炉や、非常用復水器、再循環ポンプなどの機器の配置やそれらの海面からの高さが分かる。注釈の大部分は英語で記述されているが、右下に「福島第一原子力発電所1号機」「東京電力株式会社」と漢字で記載され、その脇に「改訂」の年月日として1980年、1991年、2001年、2003年の四つの日付が添えられている。

 東電側は24日夜の記者会見で、「基本的には内部資料として持たせていただいているもののはずなんですが、それがどういった経緯で、というのは確認していない」と説明した。また、問題の図面が東電のものだとすれば「核物質防護上の規制がかかっている」対象と認めた。これまでも設計図について、東電は「メーカーのノウハウがある」などの理由で公表を拒否している。

 1号機のメーカーはアメリカのゼネラル・エレクトリック(GE)社。この図面を掲載しているウェブサイト「福島第一写真集」を運営するファウストさんによると、3月中旬に福島第一で爆発があって1週間ほどがたったころ、物理学系のウェブサイトでこの図面が広まり始めていたという。ファウストさんは「東電から電気や配管の作業の委託を受けた契約業者のだれかがオンライン上に載せたのではないか」と推測している。

 東電やその関連会社では06年と08年に、ファイル交換ソフト「ウィニー」を通じて内部資料が流出したことがある。しかし、東電によると、今回の図面はその際に流出した資料の中には含まれていないという。(奥山俊宏)

検索フォーム

おすすめリンク

立ち入りを制限された地域の実情は「大本営発表」からは見えてこない。現地発の渾身ルポ。

企業や家庭が節電を励行する一方、節電により普段の生活に支障をきたす人々もいる。節電と”災害弱者”の生活との折り合いをどうつけるのか。

震災で外国要人の訪日キャンセルが続く中、いち早くやってきた仏大統領。その真の狙いは?

朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介

検索

避難所にいる方々

亡くなられた方々

| 記事一覧

【東日本大震災】救援募金を受け付け中

●銀行振り込み
三井住友銀行新橋支店(店番216)普通2133184
【口座名】朝日新聞厚生文化事業団災害口
●郵便振替
「朝日新聞厚生文化事業団」(00910・9・14990)
●現金書留
〒104・8011(所在地不要)朝日新聞厚生文化事業団「東日本大震災救援募金係」(03・5540・7446)
※郵便振替、現金書留ともに、「東日本大震災救援募金」と明記してください。