国際「原発は安全だと聞かされてきた…」危険隠蔽にゴルバチョフ氏憤り 旧ソ連機密文書 +(1/2ページ)(2011.4.25 21:22

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「原発は安全だと聞かされてきた…」危険隠蔽にゴルバチョフ氏憤り 旧ソ連機密文書 

2011.4.25 21:22 (1/2ページ)

 【ロンドン=木村正人】1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故以前にソ連の同型原発で100件を超す事故が起きていたにもかかわらず電力供給が優先され、安全点検が置き去りにされていた実態が、旧ソ連機密文書で明らかになった。チェルノブイリ原発ではすでに82年に類似事故が起きていたが、電力エネルギー省は「同型の原発が危険なことは知っていたが、文書には残さなかった」と重大事故の前兆を隠していた。(肩書はいずれも当時)

 機密文書はソ連最高指導者ゴルバチョフ氏と各国首脳の会談、政治局会議などの内容を記録したもので、保存先のゴルバチョフ財団から複写して英国に持ち込んだロシア人学生パベル・ストロイロフ氏から産経新聞が入手した。同氏によると、チェルノブイリ事故関連では事故2日後の4月28日から7月3日にかけての7日分が残されている。

 7月3日に開かれた政治局会議では、原子力を監督する中型機械製作省、電力エネルギー省、クルチャトフ研究所幹部らを呼びつけてゴルバチョフ氏や政治局員が問いつめる様子が生々しく記録されている。

 冒頭、ゴルバチョフ氏が「チェルノブイリと同じ黒鉛減速軽水冷却沸騰水型で104件の事故が起きているが一切、検証されてこなかった」と切り出すと、電力エネルギー省幹部は「安全装置が1つしかなく、だれもが構造に欠陥があると思っていた」と述べ、同型のレニングラード(現サンクトペテルブルク)、スモレンスク、クルスクの3原発の閉鎖を進言した。

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