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東北新幹線、仙台―東京が開通 復興加速や観光客に期待
| 仙台―福島間で運転を再開した東北新幹線=25日早朝、JR仙台駅 |
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JR東日本は25日、東北新幹線の運休区間のうち仙台―福島の運転を再開、東日本大震災発生から45日ぶりに仙台―東京を直通列車が走った。29日には一ノ関―仙台が復旧する予定で、新青森―東京の全線で運行が始まる。 首都圏とのアクセス向上で、被災地の復興に向けた動きを後押しすると期待される。大型連休に間に合ったことで、宮城県は、復旧が進む日本三景・松島(松島町)や内陸部の温泉などへの観光客呼び込みも図りたい考えだ。 午前6時すぎ、仙台発東京行きの始発やまびこ304号が仙台駅を出発した。東京からの一番列車のやまびこ251号で仙台に到着した会社員島崎国広さん(52)は震災後、車で約6時間かけて出張していたといい「楽になった。東北には頑張ってほしい」と話した。 上下計88本を運行し、29日の全線再開では通常の約9割の108本まで増やす。仙台―東京は在来線を乗り継いだ24日までより約1時間短縮され、最速で2時間7分。震災で損傷した高架橋上など一部区間では時速約160キロで運転するため、仙台―東京の所要時間は通常より25〜29分長くなる。 今回の再開に合わせ、一ノ関―仙台で臨時快速が運行されるため、乗り継げば新青森―東京は約6時間でつながる。震災前の3月5日に導入された新型車両「はやぶさ」は29日から運転を再開。 東北新幹線は3月11日の地震で全線運休。架線の切断やレールのゆがみなど約1200カ所で被害が出た。一時は約90カ所まで復旧が進んで開通区間が増えたが、今月7日の震度6強の余震で、新たに550カ所で被害が出ていた。 宮城県の担当者は「新幹線再開は県全体が前向きに頑張っていくエネルギーになる」と話した。
2011年04月25日月曜日
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