分析その5:『SP 革命篇』

Q.『革命篇』には「この国を警護せよ」というキャッチコピーがついていますが…

ご覧になった方がどう思うかはわかりませんが、日本のセキュリティはけっこう脆弱だと思うんですよ。なので『革命篇』は、ただアクションや井上と尾形の対峙だけじゃなくて、セキュリティの部分も、「あれ、こんなに簡単なんだ」とか、いろんなシステムを知ってほしいなと思いますね。国会の中に銃を持って入れるのはSPだけだとか、警察官は一切持てないということとかも含めて、実際こういうことが起きうるかもしれないという危機感も感じてもらえればと思います。平和ボケしないようにというか、脚本にそういうメッセージも含まれているような気がします。全世界では反政府デモも起こってる時期なので、そういうことも含めて感じていただけるとうれしいなと思います。

Q.『革命篇』での野間口さん演じる田中の見どころは?

出る杭は打たれますよ、きっと(笑)。田中はたぶん打たれると思います。田中の『革命篇』に関しては、見どころがないのが見どころと思っています。『革命前日』までに下敷きを作っておいて、『革命篇』では“尾形と井上の対峙”に終始してほしいですね。

Q.最後に視聴者の方へ

きっと見終わったあと、またモヤモヤする部分もあると思います。アクションや日本のセキュリティシステムの部分も含めて楽しんでもらいたいのはもちろん、『野望篇』の主役が井上だとしたら、『革命篇』の主役は尾形だと思うんですよ。もしかしたら、『SP』というのは尾形の物語だったかもしれない。なぜそこに至ったのか、など尾形の物語も感じてほしいと思いますね。手段は良くないですけど、尾形にも共感できるところが色々あると思います。