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チベット族の地域 緊張高まる

4月24日 19時3分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

中国政府は、内陸部、四川省のチベット族が多く住む地域への外国人の立ち入りを禁止したことが分かり、先月、チベット仏教の僧侶が中国政府に抗議する焼身自殺をはかって以降、チベット寺院側と治安当局の間で緊張が高まっているものとみられます。

中国国営の新華社通信によりますと、内陸部、四川省のアバ・チベット族チャン族自治州で先月16日、16歳のチベット仏教の僧侶が中国政府に抗議するためだとして焼身自殺を図って死亡しました。イギリスに本部がある人権団体は、これをきっかけに、今月21日、僧侶がいた寺院と地元の公安当局による衝突が発生し、僧侶300人以上が拘束されたほか、チベット族の男女2人が死亡したと伝えました。一方、新華社通信は22日、この寺院の僧侶がたびたび社会の秩序を乱しているとして、地元当局が僧侶たちに法律教育を実施することにしたと伝えています。現地の詳しい状況は明らかになっていませんが、NHKが中国の大手旅行代理店に問い合わせたところ、22日、四川省の公安当局から通達があり、この地域への外国人の立ち入りが禁止になったということで、現地ではチベット寺院側と治安当局の間で緊張が高まっているものとみられます。中国では3年前、チベット自治区で大規模な暴動が起こっており、今も、各地のチベット族の間には、中国政府に対する不満がくすぶっています。