2011年4月1日1時25分
厚生労働省と福島県は31日、福島第一原発から約70キロ離れた同県天栄村産の牛1頭の牛肉(もも肉)から、国の基準(1キログラムあたり500ベクレル)の1.02倍の放射性セシウムが検出されたと発表した。同原発の事故後、食肉で基準値を超えたのは初めて。県と国は再検査を検討している。
県によると、この牛は14日に同県郡山市に運ばれ、15日に食肉処理された。14日の市内の大気中の放射線量が周辺と比べて高くなく、基準を超えたのが1頭の牛肉だけだったため、再検査を検討。食肉処理後に加工施設の冷蔵庫に保管され、出荷されていない。
県は県内産食肉14点(牛、豚、鶏)、原乳36点、魚2点(コイ、イワナ)を対象に30日に緊急検査をした。原乳や魚からは基準を超える値は出なかった。