故郷ギニアに造ったサンコン小学校の子供たちに囲碁を教えるのが夢だ

2011年4月25日 10時00分(ゲンダイネット)

●オスマン・サンコンさん

 ギニア大使館の外交官として72年に来日。その後、「笑っていいとも!」などに出演し、「1コン2コン・サンコン」なる意味不明のフレーズで人気者になったオスマン・サンコンさん。最近はめっきり露出が減った。今どうしているのか。

「ここで囲碁やってるから」と取材場所に指定されたのは銀座7丁目にある「銀座医院」なる総合病院。玄関で待っていると、サンコンさんは紺のスーツに帽子でやってきた。このグレーのハットがやけに似合っている。

「帽子は30個くらい持ってるよ。浅香光代さんにもらったのもある。サンコン、『浅香光三魂』といって、浅香さんの弟子なの。女剣士の格好して舞台にも上がるよ」

 日本びいきなのは知っていたが、女剣劇にまで手を出していたとは。

 で、問題は「ここで囲碁やってる」である。女剣劇の次は囲碁か。

「ハハハ、この病院の3階に健康囲碁教室って、囲碁ができるサロンがあってね。そこで月に2回、日本棋院の会員と対局してる」

 しかし、なんでまた囲碁を?

「10年前にお母さんのためにホームヘルパー2級の資格を取ったこともあって、ボランティアであちこちの老人ホームを訪問してるんだけど、千葉の施設に行ったとき、たまたまそこに囲碁の依田紀基元名人が来てて対局してたのよ。その依田元名人の背筋がピシッと伸びた羽織袴姿が実にカッコよかったんだ。それで囲碁をやろうと思った。そう、カッコから入ったわけね、ハハハ」

 スゴいのはここから。去年、CS放送の囲碁・将棋チャンネルに「イゴ・ニコッ・サンコン!!!」なる冠番組を持ち、半年間にわたって週1回、先生について囲碁を勉強。30級からスタートし、1年で10級に昇級した。さすが仏ソルボンヌ大出身である。

「勝率は5割くらい。1日1箱のたばこも吸いたいと思わないから禁煙にもなるしね。頭を使うとすんごく疲れ、夜はグッスリ眠れる。それに何より、対局中はパチン、パチンッて碁石を打つ音だけしか聞こえなくて、ワビサビっていうのかな。心がとっても落ち着くの。そういう日本的なものがホントに好き。段を取って、羽織袴で囲碁の大会に出るのが目標だよ」

●「ワビサビっていうのかな。心がとっても落ち着くの」

 現在の肩書はギニア大使館補佐官。江東区内のマンションに10歳年下のギニア人の夫人と6歳の男の子と暮らす。子供は日本人の前妻との間に27歳の息子。ギニアにいる第1夫人にも3人の男の子がいる。

「ギニアは4人まで奥さんを持てる。サンコンは22人兄弟。甥っ子や姪っ子、その子供たちを合わせたら親族は150人いるよ。日本だって2人くらい奥さんを持っていいじゃない? それでどんどん子供を増やしてみんな仲良く、少子化問題解消ね、ハハハ」

 サンコンさんがいうと妙に説得力がある。

「5年前、故郷のボッファにサンコン小学校を造ったんだけど、子供たちには囲碁を教えたいね。ギニアにはテーブルゲームはオセロくらいしかないから。それと桜を小学校の周りに植えたい。大好きな日本の文化をギニアに残したいのよ」

(日刊ゲンダイ2011年4月22日掲載)

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