■待ち伏せ？２人逃走

　２４日午後８時半ごろ、福岡市西区石丸４丁目のマンションの駐車場で、このマンションに住む指定暴力団九州誠道会（福岡県大牟田市）系の野村裕次組幹部（４２）が２人組の男に刃物で胸を刺され、約１時間後に搬送先の病院で死亡が確認された。福岡県警は殺人事件として逃げた２人組の行方を捜査。九州誠道会と対立する指定暴力団道仁会（同県久留米市）との抗争の可能性もあるとみて調べている。

　県警によると、野村幹部は駐車場に止めていた自分の車近くで刺されていた。県警は待ち伏せされたとみている。近くにいた男性が「もめるような声が聞こえ人が刺された。男２人が走って逃げた」と１１０番した。２人組は黒っぽい服装で、１人は身長約１８０センチ、もう１人は身長約１７０センチという。

　現場は、福岡市営地下鉄姪浜駅の南西約１・５キロの住宅や商業施設が立ち並ぶ地域。

　誠道会をめぐっては、道仁会との抗争とみられる事件が相次いでいる。３月に久留米市で道仁会系組員２人が乗る車が銃撃され、４月５日には佐賀県伊万里市の病院駐車場で誠道会系組員ら２人が銃撃され死傷。２１日には同県小城市で誠道会系組員が刺殺された。

＝2011/04/25付 西日本新聞朝刊＝