東電社長が福島県知事、避難民に直接謝罪

福島県の川内村と富岡町の住民らが避難する「ビッグパレットふくしま」を訪れ、謝罪する東京電力の清水正孝社長（左手前）ら（代表撮影）

　東京電力の清水正孝社長は２２日、福島県庁で佐藤雄平知事と面会し、福島第１原発の事故に関して「県民の皆さまに大変なご迷惑をお掛けしたことを心から深くおわびします」と直接謝罪した。

　引き続き同県郡山市内の避難所を訪れ、住民の前で「ご迷惑を掛けて申し訳ございません」と土下座を繰り返した。住民からは「早く（自宅に）帰してください」「子どもの人生返せ」と厳しい言葉が相次いだ。

　清水社長が佐藤知事や避難住民に会って謝罪するのは初めて。

　佐藤知事は同日午前に面会した理由を「収束に向けた道筋を実行することを約束してもらうため」と説明。一刻も早い事態の収束を求めるとともに、運転再開は「あり得ない」とくぎを刺した。

　清水社長は同日午後、原発事故で住民が避難している郡山市のイベント施設を訪問。怒号が飛び交う中、住民たちを回り、土下座を繰り返した。

　原発事故で役場機能を移転した富岡町、大熊町、楢葉町、川内村の町村長と面会。「心身ともにご迷惑をお掛けしていることを心からおわび申し上げる」と頭を下げた。

　佐藤知事は農水産業などへの賠償とともに収束に当たる作業員の待遇改善を要求。清水社長は「知事の言葉をしっかり受け止める」と応えた。

　知事との面会後には「経営責任として、しかるべき時にけじめをつける」と述べ、あらためて社長辞任を示唆した。

（2011年4月22日12時48分  スポーツ報知）

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