2010-12-19 東京都青少年・治安対策本部ェ・・・
あいつら、やっぱりやらかしてた
東京都青少年・治安対策本部が保護者向けの説明会で、表示図書(いわゆる「成年コミック」マークが付いているもの)や不健全図書に指定された漫画を利用してミスリードを繰り返していたという疑惑が、松下玲子都議(民主党)の報告会によって確定的なものになりました。さすが大冤罪事件「志布志事件」で知らぬ存ぜぬを貫き通した元鹿児島県警本部長を頭にした部署。やる事がエゲツない。
参照:『松下玲子都議の都政報告会会場より、都条例改正問題報告』
都庁側が警察やPTAに持って回った漫画本について。松下都議「2月に都側が持って回っていた本は、3月に都が『不健全図書指定』をした本もあった。おそらく、ごちゃ混ぜで持って行ったのではないか?」「青少年・治安対策本部の桜井課長に、持って回った本について尋ねると『分からない』『それはおかしい』と押し問答に。最後は桜井課長が、『なぜそんなに我々が叩かれなければならないのか。冤罪です!』と」
「冤罪です!」(笑)。
参照:『エロゲ表現規制対策本部607』
(松下玲子都議の都政報告会について)
160 名前:名無したちの午後[sage] 投稿日:2010/12/19(日) 08:12:01 ID:ZU7kEhfE0
春は何故民主党は青少年健全育成に懸念をしめしたか?
1,子供向け推奨携帯にフィルタリングをかけなければいけない、としてあった。国では有害情報の定義がある程度あるが、都は大幅に規制範囲を広げていた。
2,児童ポルノ単純所持禁止が盛り込まれていた。そもそも児童ポルノの定義がハッキリしないため、親が子供・赤ちゃんの写真を持っていたらそれだけでアウトになりかねない。メールで写真を送りつけられたらこれもアウトになりかねない。冤罪の可能性が高すぎる。むろん、これ以外にマンガ規制も関係していた。
今回賛成に回った経緯は?
PTAなどに都の職員が72回説明して回った。都の職員の、何が何でも条例を通そうという執念があった。PTAへの説明で「こんな酷いマンガがあるんです。子供たちが手に取れるんです」という説明の結果、あるPTAでは民主党議員の奥さんが大批判の嵐になりいてもたってもいられなくなるケースもあった。また、春の案に比べて『8割方指摘したところは直った』というのが党のおおよその見解。賛成・反対と言わない議員がほとんど。『強姦』などの言葉を出すことを躊躇する議員が多い。この件が統一地方選挙で焦点になると不利と考える人もいた。
自分は疑問点が解消されたか疑問で、数人は同意見だったが党としては賛成となった。ただしなんとか付帯決議はつけた。法的拘束力がないとの意見もいただいたが、無視してもいけないと言うことであり、無意味ではない。自分としては「最悪の中の最善」と考えている。統一地方選挙で不利になると考える人もいたが、私は必ずしもそうは考えない。決議の前日・当日ではワイドショウでも取り上げられた。
162 名前:名無したちの午後[sage] 投稿日:2010/12/19(日) 08:19:51 ID:ZU7kEhfE0
>>160続き
都が説明に使った漫画だが、業界側が18禁と自主規制したものか、あるいは都が18禁指定したものではないのか?
→表示図書(業界が18禁と自主規制した漫画)・不健全図書(都が18禁指定したもの)・ノーマルな漫画を3ついっしょに見せている。区別した説明を都はしてはいるが、説明を受けた側が「表示図書」「不健全指定」といきなり言われても分からないのではないか。自分は2月に見せられたが、なんとか題名をメモ。「人妻爆乳アナウンサー由里子さん」は3月に不健全図書類の指定を受けた。他に「アキソラ」。説明を受けた自分もよく区別がつかなかったが、青少年治安対策本部の櫻井課長には「それは冤罪です!」と言われた。
賛成に回った経緯だが、8割方変わったから賛成したという要因が大きいのか?それともPTAの説明の効果が大きかったのか?(ちなみに質問者は藤本由香里さん)
→それは議員によっても人それぞれ。8割変わっているからいい、という意見は多かったが何人かは「ルールなのだから何割、という問題ではない」と説得したが届かなかった。また、この問題の難しさは一言では説明できないところにある。議員としてはワンフレーズで説明できるもののほうがやりやすい。また議員としては反対している人の顔が見えないという現実がある。反対しているのは個人であり、賛成しているのは団体。なので働きかけがしやすいのは団体という点もあった。是非選挙に行っていただきたい。それにこの問題に地元の議員さんが賛成なのか反対なのか意見をぶつけていただきたい。
大きな書店で表示図書は扱っていない。扱っているのは町の小さな本屋さん。そうした本屋さんには村上春樹の新刊も5冊注文して届くのは1冊。そうした本屋さんの意見を実際に聞いたが、「必要悪」だという認識のようだ。
164 名前:名無したちの午後[] 投稿日:2010/12/19(日) 08:27:37 ID:v+cQXF5B0
>>162
あきそらがアウトだと、青年誌系は全部成年指定になっちまうのだが。
工業哀歌バレーボーイズはもとより、静かなるドンやマッドブルとか、セックス描写普通にある。
PTA向けの説明会で民主都議の妻を吊し上げて“公開処刑”。酷い事しますなあ・・・。
関連エントリー
参照:『東京都青少年健全育成条例。推進派への疑問』
空の森(2010年11月27日)
平成22年7月 市内PTA連合協議会の理事会に参加。
前日までに通達されていた予定にはない東京都青少年治安対策本部総合対策部少年課副参事が来て、各小中学校のPTA代表の前で、「不健全図書」についてこう語りました。
「現在は子供が自由に手に取れる一般の漫画売り場に、本来18禁コーナーに設置されるべき漫画が陳列されているのが現状です。青少年にふさわしくない漫画等を東京都が不健全図書として指定し、成人コーナーへの移動を販売者に義務付けるという内容の改正案を都議に提出していましたが、『表現の自由』を侵害する恐れがあるとの反発があり、6月の議会で否決されてしまいました。9月の議会手出を目指したいのです」と説明しながら、参事は幼女の写真集とDVDを数点、どう見ても通常の書店のコミックスの棚には並ばない18禁コミックスを数冊を「おかあさんたちはこのような恐ろしいものが、普通の本屋で、子供たちの手に届く形でおいている事を知らないので、こうして持ってきているんです」と言いながら、約50人近くの父兄(PTAなのでほとんどが母親)に、回覧させはしめたのです。
子供の保護とか、子供が危険な目に会っていると言いつつ、回覧された写真集やDVDのパッケージに映る子供の顔にめばりしていないので個人が特定できる恐れもあるのでは?コミックの方は、過激な性表現シーンすべてに付箋を貼ってあり、あえてそこを見るように指示し、「このような本が、「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」と同じ棚に並べてある」と言い切りる姿には、ものすごい違和感がありました。
さらに「青少年を不健全なものから守るために、毎月資料として、このようなDVDやコミックスを私たちは買ってチェックをしている」とも言いました。私は都内の主だった書店を歩いていますが、そんな無分別な書店は見た事がありません。仮にそのような書店があれば、その書店を摘発すればいいのです。
2010-12-15 読売新聞、今度は社説で勝利宣言
読売新聞と産経新聞が都条例問題を1度もまともに報じなかった事実は記憶されるべきだ
『社説:都青少年条例 露骨な性描写の規制は当然だ』
読売新聞(2010年12月15日)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20101214-OYT1T01203.htm
過激な性描写のある漫画が、巷(ちまた)の書店やコンビニの棚に並んでいる。これらの18歳未満への販売規制を強化する東京都青少年健全育成条例改正案が、15日の都議会本会議で可決され、成立する見通しだ。
現行条例は、「著しく性的感情を刺激」する作品は指定図書として成人コーナーなどに分けて売ることを義務づけている。指定に当たっては性器の描写の明確さなどが判断基準となっている。そのため、例えば果物を性器に見立てるなどして、小学生の性行為を描写したような漫画は成人図書に指定されていない。条例改正は、こうした規制から漏れた作品についても成人指定が出来るように、基準を改めようというものだ。
青少年の健全育成の観点に立てば、規制強化は当然だろう。
当初の改正案は、18歳未満の少年少女の性行為を肯定的に描いたものなどを新たな規制対象として加えるというものだった。しかし、民主党などが「対象があいまい」との理由で反対し、6月の議会で否決された。都が手直しした上で議会に再提出した今回の改正案は、強姦(ごうかん)など法に触れる性行為を「著しく不当に賛美し又(また)は誇張する」作品は成人指定できるとしている。このため民主党は賛成に転じた。
漫画家や出版界には反対の声が根強い。「成人女性の性描写も含まれるなど、当初案よりもさらに規制の対象が広がった」と反発を強めている。芸術的評価の分かれる作品が一方的に成人指定されかねない、と懸念する声も上がっている。条例案には「慎重な運用」を求める付帯決議が加えられた。条文を拡大解釈して乱用するようなことはあってはなるまい。都の成人図書の指定は、PTAの代表や出版・報道関係者、都議らで構成する審議会で行われている。今後、審議会にかかる作品の幅が広がり、新たな判断を迫られるケースも出てくるだろう。より多様な意見を議論に反映させるため、漫画家を委員に加えることなども検討してはどうか。
青少年に対する漫画の販売規制は自治体によって基準が異なり、東京都の議論だけで問題が解決するわけではない。どんなに出版物の販売が規制されても、ネット上には過激な性描写の画像が氾濫している。家庭や地域、各業界ぐるみで子どもを守るための取り組みを進めて行くことが肝要だ。
世界日報の社説じゃないですからね、これ。
規制対象となるのは例として挙げた様な漫画では無い事がはっきりしているにも関わらず、まだホラを吹く。まったく酷いもんです。てか、ひょっとして、この社説を執筆した論説委員は不健全図書を審査する「東京都青少年健全育成審議会」の委員をしている保高芳昭大先生だったりします?
審議会委員として、BL漫画や少女漫画など今までよりも更に多くの漫画を狩る事が出来るようになるのが嬉しくて嬉しくて堪らない、そんなウキウキとした気持ちが文章から滲み出ている様な気がするんですけど。気のせいかしら?
参照:『第23期(22.10.1〜24.9.30) 東京都青少年健全育成審議会委員名簿』
保高芳昭 読売新聞東京本社論説委員
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/09_singi/10_meibo.pdf
それにしても早速「もっとおかわり!」しているところを見ると、漫画狩りというものは規制派の趣味と実益を兼ね備えた本当に美味しいゲームなんでしょうな。
そうはいくかよ、クソッタレどもがヽ(*`Д´)ノ
2010-12-14 読売新聞、ポルノ・買春問題研究会と勝利宣言
都条例改正案問題ではポルノ・買春問題研究会のダブスタぶりが全開になっていたね
『出版を禁止する趣旨なし』
読売新聞(2010年12月14日)
東京都内の大型書店に置かれたある漫画には、幼女としか思えない登場人物による性行為が延々と描かれていた。
1冊のうちの半分以上を露骨な性描写が占めるものもある。
こうした漫画は「少年コミック」「青年コミック」の棚に置かれ、ビニールで包装されていて表紙だけでは一見、他の漫画と区別がつかない。改正案は、こうした漫画を成人コーナーに置き、18歳未満には販売させないという内容で、出版を禁止する趣旨はない。
最初の改正案が都議会に提出されて以降、出版業界などからは、「表現の自由への侵害」「漫画文化を衰退させる」などと反対が相次いだ。しかし、ほかの自治体では都より厳しい規制が設けられている。1冊の漫画で性表現が全体の1割以上か10ページ以上になると成人指定となる場合もあるが、都は、改正案でも、こうした「包括指定」は取り入れず、出版側に一定の配慮をしている。
改正案について、中里見博・福島大准教授(憲法)は、「今回の規制そのものは表現の自由の制約ではなく、対象になる漫画を区別なく『子どもに売る自由』が制約されるだけだという見方ができる。子どもへの性的虐待を防ぎ被害者を生まないための条例で、評価できる」と話している。(井上陽子)
読売新聞のミスリード記事にポルノ・買春問題研究会(APP研)の代表である中里見博大先生が登場。以下、2chでの反応。
『エロゲ表現規制対策本部592』
184 名前:名無したちの午後[] 投稿日:2010/12/14(火) 17:27:59 ID:PMNUkkMe0
業界が自腹で個別包装したら「区別がつかない」って読売死ねよ。いくら自主規制しても駄目じゃないか。
ていうか、まだ漫画=性犯罪っていう認識なのな。
出版を禁止する趣旨なし
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20101214-OYT8T00390.htm
188 名前:名無したちの午後[sage] 投稿日:2010/12/14(火) 17:29:08 ID:XiYywqnA0
>>184
中里見博と井上陽子
数ある読売記事の中でも最悪なコンビだ
309 名前:名無したちの午後[sage] 投稿日:2010/12/14(火) 18:06:56 ID:R3ONfzut0
>>184
その井上陽子って読売新聞記者、出版社とちばてつや氏らの会見で不勉強丸出しの
質問して辨に光速論破された女だな
197 名前:名無したちの午後[sage] 投稿日:2010/12/14(火) 17:32:31 ID:2+7+o/4w0
>>188
29日の会見でアホな質問してたのが読売の井上じゃなかった?
200 名前:名無したちの午後[sage] 投稿日:2010/12/14(火) 17:33:55 ID:THlvUqCN0
>>197
たしかそう
周囲から失笑されてたし
星弁護士△だったな
206 名前:名無したちの午後[sage] 投稿日:2010/12/14(火) 17:36:05 ID:OWWmvzwp0
>>197
どっかで聞き覚えある名だな、と思ったらアレだったのか
新聞記者はいいよな、恥かかされたら公共の紙面で仕返し出来るんだから
217 名前:名無したちの午後[sage] 投稿日:2010/12/14(火) 17:40:34 ID:luMdhUKA0
>>184
>対象になる漫画を区別なく『子どもに売る自由』が制約されるだけ
>子どもへの性的虐待を防ぎ被害者を生まないための条例
…えーと…つまり子どもへの性的虐待をしている主犯は子どもである…って解釈でいいのか?これ
247 名前:名無したちの午後[sage] 投稿日:2010/12/14(火) 17:47:49 ID:XIlyoOc20
>>184
「出版を禁止する趣旨はない」はこれ失言じゃない?
今回の条例案自体が流通差し止めだよ!表現の規制じゃないからね!
っていうクソ屁理屈ながらも答弁で出てるんだし
「出版」は「子供に売る自由」じゃなくて「大人にも売る自由」の制約になる
同時にエロ漫画以外でも出版禁止なんか入れたら大問題
毎日のエロ記事にスポンサー電凸したみたいに
電凸でこんな記事載せるとこスポンサーすんなって言えないかな?
255 名前:名無したちの午後[] 投稿日:2010/12/14(火) 17:50:19 ID:+TmwZaCD0
>>247
分かってて言ってんだろ。
有名な憲法学者も健全育成条例で合理的じゃない規制は違憲つってるし
その合理的な基準ってのは刑法175条だけども
ハードモードの神奈川条例と違ってキチガイな東京条例はそこんとこを全無視してる。
井上陽子記者についての情報がすぐに出てくるとは、「エロゲ表現規制対策本部」スレには相変わらず情報に通じてる住人が多いですな。私はこの井上記者が、先月行われた規制反対派の漫画家達による記者会見でのバカ質問で哂い者になった人物と同じだとは、すぐに気がつきませんでした。勉強不足。
中里見博大先生や金尻和也大先生などAPP研のメンバーらは「都条例改正案は人権的なアプローチがされたもの」として評価する発言をあちこちで繰り返しています。都条例改正案がどういった思想をベースにして作られたのかを端的に象徴した石原都知事の同性愛差別発言(毎日新聞・朝日新聞・東京新聞以外のマスコミはこの発言を殆ど報じず。どうしようもない・・・・)や東京都青少年問題協議会における数々の差別発言を無視して。
漫画とアニメを規制する為なら差別主義者達の暴言に目を瞑る。何とも見上げた人権感覚ですなあ。
またその例えかよ
参照:『東京都青少年健全育成条例改正案をどう見るべきか?「わいせつ」基準から「子どもの人権」基準へ』
ポルノ・買春問題研究会
もちろん、実在の子どもが使われている児童ポルノは言語道断ですが、実在の子どもが使われていないから被害者がいないというのはナンセンスな意見です。被害者はいないどころではありません。
* 第1に、子どもを「みだりに性的対象」にし、子どもたちに対する「強姦など著しく社会的規範に反する行為を肯定的に描写する」ことは、すべての子どもと、そしてすべての女性(なぜならそこで描かれている子どものほとんどが少女だから)の人権を侵害するものです。
* 第2に、そうしたものを直接目にする子どもが受ける恐怖、衝撃、トラウマは十分に被害を構成します。
* 第3に、そうしたバーチャルな児童ポルノを反復継続的に鑑賞して実際に性犯罪に走る男たちは少数ながら存在するのであり、その犯罪の被害者もまたこの児童ポルノの被害者であると言えます。
これらすべての被害(私たちはそれをポルノ被害と呼んでいます)は、ポルノの被写体が実在だろうが非実在だろうが厳然と存在する被害であり、実在の子どもが使われている場合には、その子どもが直接に受ける被害というもう一つの重大な被害が生まれるのです。
たとえば、黒人を白人の奴隷にし、彼らを拷問したりリンチしたりすることが楽しい娯楽であり、それが黒人にふさわしい扱いであり、黒人もそれを望んでいると描くような漫画やアニメやテレビゲームが世の中にあふれているとしたら、それによってすべての黒人が被害を受けているのではないでしょうか? 実在の黒人が使われてさえいなければ、被害は存在しないと言えるでしょうか? そのような漫画やアニメやゲームを毎日楽しんでいる白人が、黒人に対して何の差別的・暴力的振る舞いにも出ないなどと、なぜ言えるのでしょうか? そのような漫画やアニメを実際に目にした黒人が受ける衝撃と恐怖は、明らかに被害と言えるのではないでしょうか?
「性的感情を刺激すること」それ自体は人権侵害ではありませんが、「子どもをみだりに性的対象にすること」と「子どもへの強姦などを肯定的に描写すること」は明らかに子どもへの人権侵害です(そしてすでに述べたように、子どもの多くは女児ですので、女性への人権侵害でもあります)。これは、不十分ながら、性表現規制における従来の「わいせつ」基準から「人権」基準への転換を意味しています。たとえその転換が、青少年の健全育成というパターナリスティックな条例の枠内でなされているとしても、です。このことの意味をけっして過小評価するべきではありません。
2010-12-09 都「宇宙世紀の話であっても現代日本の法律を適用して規制するぜ!」
まとめサイト用に転載
『東京都都議会 平成22年第4回定例会』(2010年12月08日)
吉田康一郎都議(民主党)「石原知事は「表現の規制を規制する内容ではない」と答弁しているが、岐阜の判例「表現規制であるが、許される」との整合性の事実関係は?」
倉田潤(東京都青少年・治安対策本部長)「判決では憲法21条1項に違反『しない』と明確に記している」
吉田「前回、悪書を読んだ青少年が強姦魔になるエビデンスはないと答弁したはずであるが、その認識が変わらないまま新しい条例案を提示しているのか、新たなエビデンスを得たのか?」
倉田「一般書棚で販売されており、これらを読んだ青少年が社会的に許されると誤解し性に対する認知が歪むために規制するもの。当該犯罪を犯すことを目的とするものではないため、因果関係の証明の必要は認めない」
吉田「現行の7条の基準で全て網羅されていて、新しい漫画・アニメのための上乗せ規制の必要はないのではないか」
倉田「青少年の性に対する認知を歪ませるものであっても、性的興奮を行わせ、犯罪を誘発するとは限らないため、新たな基準が必要」
吉田「前は「肯定的に」、今回「賛美又は不当に誇張」となっているが、賛美はともかく、漫画は全て誇張表現ではないのか?」
倉田「読み手である青少年が通常ありうるものと捉え抵抗感を弱めるものを誇張と呼ぶ」
吉田「刑罰法規等に触れる性行為を表現すること自体を規制する懸念があるがどうか」
倉田「あくまで刑罰法規等に触れる性交等、近親相姦の性交等を賛美又は誇張するものがNGで、直ちに対象となるものではなく、啓発漫画などは含まれない」
吉田「8条で著しく社会規範に反するという文言があるが、7条の性犯罪・近親相姦の二種以外の、第三の基準として倫理規制を意図したものではないのか」
倉田「第7条2項に該当するもののうち、と書いてある」
吉田「刑法法規のうち、児童福祉法や淫行条例といった13歳・18歳という年齢で刑罰が決まるものは、架空のキャラクターについてどのような判断をするのか、行政の恣意性が入り歯止めなく拡大すると危惧する」
倉田「登場人物の年齢設定の判断に置いては、年齢設定のほか、服装、所持品、背景その他、年齢を客観的に推定させる描写等から判断する。なお、設定上成人であるという断り書きは、読み手である青少年の性に対する健全な判断能力を損なわせるため、認めない。以上により、行政による恣意的な判断の入る余地はない」
吉田「過去・諸外国など今の日本の法令と異なる現実社会の特定の価値観を今の日本の法令で否定するようなことが許されてはならないがどう考えるか。SFなどの架空の世界設定なら、その設定自身が反社会的で許さないと作家の想像力を縛るようなことが許されてはならないがどう考えるか」
倉田「今の日本で暮らす青少年が、今の日本で行って良いのだと判断を誤るものは、規制する。テーマに照らして通常認められる必要以上に殊更に性交等を描いたものは、規制する。古典文学の漫画化等であっても、それにかこつけて殊更に性交等を描写していれば規制の対象である。これは過去の制度・慣習や、諸外国の文化等を否定するものではない」
吉田「審議会を委員としてよく知っているが、内容を総合的相対的に判断するなどという状態になっていない、即断即決である状況がある。新しい規制の領域に踏み込むのであればこんな審査でわかるわけがないので、そんな審議会の運営では到底認めることが出来ないので従来と運営を変えると約束するのか」
倉田「委員の方々のご意見も伺いながら、審議に必要な時間を十分に確保する」
吉田「手続きも拙速、市民の意見も聞いていない、まったく別の条例案を提示しているにも関わらず当日に提出したのはどういうことか」
倉田「今回の改正案は前回のパブコメ、閉会中の情報交換、各方面からの意見などの積み重ねを踏まえたものであり、改めて意見を募集する必要はない」
吉田「出版業界との意見交換をすべき」
倉田「行っており、さまざまなご意見をお聞きしてきた。販売等の在り方についても忌憚のない意見交換を行って来た。出版社側は自主規制で十分という意見だが、一般書棚で売られている現状と、アウトサイダー(※管理人注:出版業界の自主規制団体である出版倫理協議会に加盟していない中小出版社の事。一部の人がツイッターや2chなどで同人誌の事だと発言していますがそれは誤りです)の存在を考慮し、規制を行う」
吉田「著しく社会規範に反するという文言について」
倉田「7条2項、「刑罰法規に触れる性交等、婚姻を禁止されている近親者間における性交等」という前提である」
吉田「条例改正と子育ての在り方について」
倉田「まずもって親の果たす役割が大切であるという指摘はその通りであるが、子供の育つ環境の全てに親の目が行き届くわけではないため、規制が必要」
※『12/8 吉田康一郎都議(民主党)の質問と倉田潤(東京都青少年・治安対策本部部長)答弁 簡易版』から一部修正して引用
http://qiufen.bbspink.com/test/read.cgi/hgame/1291839358/21-23
12/8 吉田康一郎都議 青少年健全育成条例改正案に関する一般質問
http://www.youtube.com/watch?v=bDWebp99Oqg
倉田潤・青少年治安対策本部長 吉田都議の質問に対する答弁
http://www.youtube.com/watch?v=CM-PxCjLWbE
福士敬子都議 青少年健全育成条例改正案に関する一般質問
http://www.youtube.com/watch?v=FbFfRsa6k0U
倉田潤・青少年治安対策本部長 福士都議の質問に対する答弁
2010-11-22 「非実在成年」も規制されるぞな、もし
「ただし実写を除く。」
『東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例』(抜粋)
東京都(2010年11月22日)
漫画、アニメーションその他の画像(実写を除く。)で、刑罰法規に触れる性交若しくは性交類似行為又は婚姻を禁止されている近親者間における性交若しくは性交類似行為を、不当に賛美し又は誇張するように、描写し又は表現することにより、青少年の性に関する健全な判断能力の形成を妨げ、青少年の健全な成長を阻害する恐れのあるもの
販売され、若しくは頒布され、又は閲覧若しくは観覧に供されている図書類又は映画等で、その内容が、第七条第二号に該当するもののうち、強姦等の著しく社会規範に反する性交又は性交類似行為を、著しく不当に賛美し又は誇張するように、描写し又は表現することにより、青少年の性に関する健全な判断能力の形成を著しく妨げるものとして、東京都規則で定める基準に該当し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあると認められるもの
取り急ぎ漫画・アニメ・ゲーム・映画に関する部分のみ抜粋。携帯電話規制など他にも問題は多いですが時間が無いのでこれだけ。スマソ(引用元は『エロゲ表現規制対策本部534』から。テキスト化した名無しの方、ありがとうございます。全文テキストはここからダウンロード可)。
「非実在青少年」という珍定義が綺麗サッパリと消え、新たに「漫画、アニメーションその他の画像(実写を除く。)」なる定義が出現。要するに明記されていないだけで「非実在青少年」と「非実在成年」のギシアンも規制するよって形になったわけですな。
・・・・前回よりも悪くなっているじゃねえか!ヽ(*`Д´)ノ
あと「強姦」という刺激的な言葉で誤魔化していますけど「強姦等の著しく社会規範に反する性交又は性交類似行為」の「等」には、これまでの流れから考えてみても同性愛が含まれているのは明らかですな。この間の青少年健全育成審議会でもこんなトンデモ発言が出たばかりですし。
参照:『第604回東京都青少年健全育成審議会議事録 ※PDF』
東京都(2010年09月11日)
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/09_singi/604/604gijiroku.pdf
「青少年に与える影響としては男女より男と男のラブストーリーのほうが法律的にはよくない」
「同性愛を奨励するのは法律的にどうなのか」
ひょっとして同性愛を扱った作品を法律で規制するのは無理だから条例でやるつもり?やたらと近親相姦にこだわっている点も含め、やっぱりこれは純潔思想を剥き出しにしたプロテスタント系団体「ECPAT/ストップ子ども買春の会」の幹部が条例案作りに関わった影響なのかしらん?
参照:『外務省 児童の権利条約に関するシンポジウム〜今後の課題〜に参加してきました』
LOVE&PEACE(2010年03月27日)
後藤啓二(ECPAT/ストップ子ども買春の会顧問、元警察官僚)
「個人が楽しむ範囲での所持が禁止されていないから、児童ポルノの写真は、インターネット上で流れている。それによって、子供に対する著しい人権侵害が発生している。G8の中で規制がないのは、日本とロシアだけ。また「CD、漫画、コンピューターグラフィックス」が規制の対象になっていないことも、大きな問題です。
これについては、最近、東京都で条例を作りまして、このような児童ポルノを…あの、ひどい内容のものに限ってなんですけど、ひどい児童を対象としたマンガについては規制の対象、それも、子供に売ってはならないという、きわめてゆるい規制の改正案を提出しました。しかしそれが、都議会で賛成されなかった」
そうそう、ECPAT/ストップ子ども買春の会が属している日本キリスト教婦人矯風会の「性・人権部」なんですが、ここは1985年まで「純潔部」という名称だったそうですよ(笑)。
『女性デジタルアーカイブセンター』
「日本キリスト教矯風会売春防止法関係資料」は、売春防止法制定前の昭和26(1951)年頃から、売買春問題ととりくむ会(以下、とりくむ会)が発足する直前の昭和47(1972)年頃までの、主として売春防止法制定に関する資料であり、日本キリスト教婦人矯風会の性・人権部(昭和60(1985)年までは「純潔部」)が保管してきたものと思われる。平成19(2007)年3月、とりくむ会事務局長で、矯風会の前会長であった高橋喜久江氏の手により寄贈された。資料の総数は約800点で、文書680点余りの他、冊子、書簡・葉書、チラシ、ポスター、新聞、パンフレット、新聞記事・雑誌等で構成されている。
2010-11-18 コミックシティ・幕張メッセ中止事件のメモ
コミケ会場を運営している企業の大株主は東京都。これ豆な。
1994年、漫画規制から同人イベント追放まで盛り込まれた千葉県青少年健全育成条例の改正によって起きた「コミックシティ・幕張メッセ中止事件」についてのメモ。
『同人用語の基礎知識:幕張メッセ』
千葉県ではその後、自民党系無所属の 沼田武 千葉県知事の元、1994年春に 「青少年健全育成条例」 の 「有害図書」 の追放条例が大幅に強化され、事実上、「同人イベント」 の追放政策を実施。
1989年の 「M君事件」(埼玉県幼女連続殺害事件) と、それに関連した 1990年頃からのいわゆる 「有害コミック」 の排斥や、「子供向けポルノ追放運動」 の直撃を受けた格好ですが、その後 「有明」 に 「幕張メッセ」 をしのぐ規模の 「東京ビッグサイト」 ができると、「コミケ」 は 「幕張メッセ」 を見限り、そちらへ移転することに (晴海は有明にその席を譲り閉鎖に)。
その後、1994年10月2日開催予定だった赤ブーブー社主催の 「コミックシティ」 のイベント、「Comic City in 幕張」 も、地元警察含めすったもんだの末、9月末にドタキャン状態となっています (ネット環境のないほとんどのサークルや一般参加者は、当日にJR海浜幕張駅や幕張メッセ入り口で知らされた)。
この時は幕張メッセ側だけが悪かったわけではなく、地元警察の対応や、あるいは直前のコミケを見て当然予想されていた事態にも関わらず準備不足で対応もまずかった 「主催者」 の側の問題も非常に大きいのですが (おかしな 「自主規制」 案を出したり引っ込めたり、翌年にはサークルを主催者自ら通報して逮捕騒ぎも起こしてます)、ともあれ 「幕張では同人イベントをまともに開催するのは無理だ」 という印象が、この上なく根付くこととなりました。
6月に行われた保坂展人氏のイベントで、コミックシティ主催の武田圭史氏がこの事件について語っています。
『二次元至上主義!』(2010年6月17日)
武田圭史氏(COMIC CITY主催/(有)ケイ・コーポレーション)
「僕らがいちばん怖いなと思ってるのは、条例が決まる事でも、決まったその後が怖いと思ってる話なんで、あれが決まっても別に私たち何も変化ないんじゃないかって思ってる人も結構いると思うんですよ。ところがね、いちばん僕らが警戒してるのは、要するに拡大解釈をされる可能性を残されてしまう事なんです。
もう既に耳に入ってるかもしれませんけど、あの言い訳集(東京都が出した質問回答集の意)は、全く意味がない。ああやって書いてるけど、もし決まったらですよ、極端な話なんですけど、あの条例が決まったら、その次の日にはもう消えてなくなっていて、ないものにされる可能性があるんです。”そんなものは知りませんよ”で通されてしまう可能性がある。
”じゃあ拡大解釈ってどんなもんなんだ?仮にも法律なんだから、そんな無茶しないだろう”って思ってる方もいらっしゃると思います。…が、うちケイ・コーポレーションは、その最たる被害者ですから。
1994年の話を…まあ中には知ってる方もいらっしゃるかもしれませんが、うちは”コミックシティ・幕張メッセ中止事件”というのが1994年にありまして、幕張メッセで8000集めてて、それをバツーンと中止した事があります。千葉西(警察)署の圧力です。端的な話をして結果論だけ話しますと、その時に言われた条例の解釈・内容では、”少年ジャンプ、18禁です”そのレベルの事を僕らは言われました。拡大解釈をやるっていうのは、ここまでやられるんです。だから僕らは怖いって言ってるんです。
そこら辺をまずちょっと頭に置いて頂いてですね、”まさかそんな事はないだろう”っていう可能性そのものがないんだっていう事を、まず念頭に置いといて下さい。」
ちなみにコミケの会場である東京国際展示場を運営している東京ビッグサイトの大株主は東京都です。これも都条例改正問題において重要なポイントですな。
2010-11-15 分家サイト用に再アップ
東京都、皇室廃止を訴えている極左団体に都条例改正案支持を求める
『定例会と東京都青少年健全育成条例に関する学習会を開催しました。』
ポルノ・買春問題研究会(2010年10月10日)
http://www.app-jp.org/modules/topics/index.php?content_id=60
10月10日に都内某所で定例会と東京都青少年健全育成条例改正案に関するミニ学習会を開催し、10名以上が参加し、活発に議論を交わしました。
ミニ学習会では、東京都青少年健全育成条例改正案に詳しい都の職員の方からお話を伺いました。以下、簡単に紹介します。
東京都の方針は、あくまでも発行者および販売者の自主規制を基本とする立場であり、その自主規制から漏れてしまった悪質なものを個別に指定している。件数は月に3〜4冊程度であり、その対象の多くは現在でも漫画である。今回の改正案に関して、あたかもはじめて漫画が規制されるという誤解が広まっているが、そうではない。
(ポルノ・買春問題研究会の見解)
「今回の改正案は、都自身はそれほど自覚していないかもしれないが、ゾーニングの基準を、従来のわいせつ基準から子どもの人権という基準に転換するものであり、石原都政それ自体の問題性とは別に積極的に評価されるべきもの」
「都は、青少年の健全育成というパターナリズムの観点ではなく、もっと積極的に子どもと女性の人権という観点を打ち出し、世論に堂々と改正の正当性を訴えるべきだ」
自民都議が規制反対派の女性都議に対して言い放った「お前は痴漢されて喜ぶんだろう」発言については相変わらずスルー。都小P会長の「子どもは本当にバカ」発言もきっとスルーする事でしょう。彼らが掲げる「ゼロトレランス」というスローガンは何処へやら。
それにしても「天皇制はレイプ権」であるとして皇室廃止を訴えているような極左団体の会合に出席して都条例改正案の支持を求めるとか、東京都は本当に形振り構っていられないようですなあ(笑)。