PTI通信によると、インドの霊能者、宗教指導者として知られるサティヤ・サイババ氏が24日、インド南部アンドラプラデシュ州の病院で死去した。84歳。3月末から心臓や呼吸器の病気で入院していた。病院当局が明らかにした。
同州プタパルティ生まれ。インドで19~20世紀に霊能者、聖者としてあがめられていたシルディ・サイババの生まれ変わりとして降臨したと宣言。病気を治すなどの「奇跡」を起こすとして、インドで広く存在が知れ渡り、その後、世界中の国々で信者を増やした。
日本のメディアでも取り上げられ、灰の中から指輪や腕時計などを出す「超能力」でも有名となった。
万人への愛などを説き、信者による寄付を財源にした無料の病院や学校を建設。インドの貧しい村々で水道整備や孤児支援など広く社会福祉に貢献した。しかし「超能力」に関して「手品」などと批判された上、青少年に対する性的虐待も取りざたされ、同氏の評価は二分されている。(ニューデリー共同)
毎日新聞 2011年4月24日 15時15分(最終更新 4月24日 15時35分)