大手電機メーカーのパナソニックは、携帯電話などに使うリチウムイオン電池について、兵庫県洲本市の工場での生産を終了する一方で、中国では新工場を建設して、生産増強に乗り出すことになりました。
関係者によりますと、パナソニックは子会社の「三洋電機」が手がける携帯電話やパソコンなどに使うリチウムイオン電池の生産体制を見直すことになりました。中国では、来年中をめどにおよそ100億円をかけて蘇州に新工場を建設し、北京の工場でも設備を増強する計画です。その一方で、大阪・貝塚市の貝塚工場と兵庫県洲本市の洲本工場からは生産設備の一部を中国に移し、洲本工場は今年度中にリチウムイオン電池の生産を終了させ、150人を配置転換することにしています。リチウムイオン電池の生産では、韓国企業などの追い上げを受けていますが、パナソニックは中国での生産を4年後の平成27年には現在の1割から5割程度にまで引き上げることで世界トップシェアを維持したいとしています。