3月26日時点における東京都の放射線量は、チェルノブイリ原子力発電所の10〜18km地点と同程度であると、日経新聞欧州編集総局(ロンドン)は4月18日発表した。
放射線量の計測は原発事故現場から18km地点で開始され、毎時0.12マイクロシーベルト(車内)を記録し、その数値は10km地点まで特に変化はなかったという。この数値は同日に東京都健康安全研究センターが発表した東京都における放射線量とほぼ同等となっている。
一方で10km地点を過ぎたあたりから徐々に放射線量は上昇し、1号炉付近の道路では毎時1.6マイクロシーベルト(車内)、5号炉付近では毎時0.29マイクロシーベルト(車内)であったという。
また、最も放射線量が高かったのが、事故後に放射性物質に汚染され、木々の葉が赤く染まったという「赤い森(レッドフォレスト)」で、毎時15.5マイクロシーベルト(車内)を記録したという。
そして爆発を起こした4号炉から300メートルの地点では毎時3.5マイクロシーベルト(野外)であったという。現在、4号炉は放射線を遮蔽するために、コンクリートなどを使った「石棺」と呼ばれるシェルターで覆われている。
チェルノブイリ原発は今年4月26日に事故発生から25年を迎える。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20110413/219429/