2011年04月20日

こんなタイプの問題、関西では見かけませんでした

昨日のエントリーを読んだ関西の大学生から、「僕が甘かっただけかもしれませんが、こういった問題は同志社や関学ではほとんど見られなかったような気がします。」というtweetをいただきました。

<石黒>
はい、関西と関東では問題の質が違うのです。ゆえに予備校の授業の中身も違うようです。

関西方面の大学では、ただ単に用語を知っていれば解ける問題が多いのです。空欄問題や一問一答的に用語を答えさせるものが多いだけでなく、正誤問題でも語句誤りタイプのわりと単純なものが目立ちます。「知ってれば解ける」的な問題です。そして、難易度を上げたい大学の場合は、難しい用語を答えさせることが多いのです。立命館大はマークシート方式ですが、同志社大は記述方式なので、「贄」なんて用語を書かせたりして難しくしています。

一方、早稲田大学を筆頭に、関東の大学には推測しないと解けない問題を出すところが結構あります。そのため夏期・冬期の講習では、そうした問題を「どうやって解答にいたるのか」のプロセスを見せることが一つの課題となっています。「この単語よく出るぞ。覚えとけー」なんて言うだけでは、問題解説授業は成立しないのです。いやそれどころか、通年授業でも正解を導き出す「推測力」を鍛えています。講義中にいくつもの「問いかけ」をおこない、短時間で考えてもらうのです。

問題集を解くのは良いのですが、わからないとすぐ答えを見てしまう人がいます。「歯を食いしばって思い出そうとしない」「推測して答えようとしない」という二点で、実にもったいないことです。時間と労力の無駄とも言えます。右隣に書いてある解答をただチェックしていく「一問一答学習法」も、それに似ていると思いませんか?

いよいよ河合塾でも通年授業が始まりました。日本史を単なる暗記科目だと思っている人はなかなか伸びないので、受験日本史の真髄に早く気づいてください。今日はある業務で大学の方とお話ししたのですが、単なる用語暗記力を測るのではなく、「歴史事項をきちんと理解しているか」を測る作問を心がけていらっしゃいました。実に真っ当な姿勢だと思います。

この記事の内容が今一つピンと来ない人は、ぜひ志望校の過去問を解いてみてください。そこで8割取れる学習でなければなりません。予備校では9割取れる授業を展開しています。

石黒拡親
石黒拡親

愛知県出身。1990年、東京学芸大学教育学部卒業。早稲田予備校・河合塾講師。
入試問題分析を20年続けてデータ化し、2万の用語の出題率を取っている。
「ウソはったりのない、入試に直結する講義」を強くこころざし、受験生には「考える力をもってもらいたい」と強く願う。

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