21日に乳がんで亡くなった女優の田中好子さんは、兵庫県手延素麺協同組合(たつの市)の商品「揖保乃糸」のテレビCMに19年間出演し、そうめんのイメージアップに貢献してきた。“看板娘”の突然の訃報に組合の関係者らは「揖保乃糸は田中さんに育ててもらった。天国からも見守ってほしい」と惜しんだ。
田中さんは1992年から揖保乃糸のCMに出演。「日本全国そうめんですよ」のキャッチコピーが話題を呼び、東京での普及に貢献したという。たつの市新宮町の東山公園などでCM撮影し、約20作品が作られた。同組合の催しなどでも同市を度々訪問。3月には、3年に一度の新CM撮影を予定していたが「目の調子が悪い」という理由で延期されていた。
同組合の三木龍夫総務部長(47)は「がんだったと聞いて驚いた。組合員も、田中さんを励みに仕事をしていたのに」と言葉を失った。
CMは現在も放映中。ファンからは「田中さんのまま続けてほしい」というメールが次々と届いており、テレビ局と協議しているという。
(古根川淳也)
(2011/04/23 09:00)
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