県警は20日、勤務していた長岡署の単身寮で同僚の部屋から現金約9万円が入った貯金箱を盗んだとして、窃盗と住居侵入の容疑で逮捕、起訴された長岡駅交番勤務の巡査、佐藤剛被告(21)について、14件の窃盗容疑で長岡区検に追送検し、同日付で懲戒免職処分にしたと発表した。
追送検容疑は10年1月~11年2月、警察学校の寮や長岡署の更衣室、単身寮で、合鍵を使い部屋やロッカーの鍵を開けるなどして、同僚の警察官の現金や財布、警察手帳などを盗んだ疑い。県警監察官室によると、最初の逮捕容疑も含めた被害総額は約42万円に上るという。
同室によると、佐藤被告はいずれも容疑を認め、「警察官になり、教育や指導の面でストレスを感じてパチンコをやるようになり、カネ欲しさで盗みをした」と供述。警察手帳を盗んだことについては「嫌がらせのためだった」と話しているという。
事件を巡っては今年2月、単身寮から貯金箱を盗んだとして、長岡署が佐藤被告を逮捕し、新潟地検長岡支部が3月に起訴した。県警の小幡政行首席監察官は「誠に遺憾。改めて県民の皆様に深くおわび申し上げる」とコメントした。【畠山哲郎】
毎日新聞 2011年4月21日 地方版