3月の朝雲ニュース

3/17日付

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地球探査船見学中の小学生50人を海自ヘリが救出 八戸港

 青森県八戸港に入港中の地球深部探査船「ちきゅう」(総トン数5万6752トン)=海洋研究開発機構(JAMSTEC)地球深部探査センター所属=を見学中の地元小学生約50人が3月11日、東日本大地震の影響で船内待機になり、翌日、海自ヘリで下船した。
 八戸市立中居林小学校(金沢定光校長、生徒数345人)の児童48人と教諭4人で、11日午後、船内を見学中に地震に遭遇した。「ちきゅう」は津波で岸壁に衝突するのを避けるため沖合に移動。第1波の津波到達後も津波警報が続き、港内の浮遊物や激しい潮位変動のため着岸できず、生徒たちは乗組員から食事やベッドの提供を受け船内で一晩を過ごした。
 12日午後、青森県知事の救助要請に基づき、海自大湊基地の73空大湊航空分遣隊はUH60J救難ヘリ64号機を派遣、「ちきゅう」船首ヘリデッキに着船して生徒らを収容、海自八戸基地まで6往復して運び、生徒は基地の車両で学校に送られた。
 「ちきゅう」は3月15日から下北半島東方沖で海底探査を行うため同7日から八戸港に入港していた。