2011年4月23日20時35分
漫画家の西原理恵子さん(右)に絵入りのサインをもらい笑顔を見せる子供たち=23日午後2時7分、福島県川俣町、小宮路勝撮影 |
原発事故の影響に悩む福島県に23日、「毎日かあさん」で知られる西原理恵子さんや「20世紀少年」の作者、浦沢直樹さんら人気漫画家12人が集まった。「風評被害を吹き飛ばせ!」をテーマにサイン会を開き、住民たちを励ました。
会場となった川俣町の体育館には約2千人が詰めかけた。町内の計画的避難区域から避難中の佐藤拓夢(たくむ)さん(13)は「はじめの一歩」の大ファン。作者の森川ジョージさんからサインをもらい、「悲しいことも忘れられた」と笑顔を見せた。
開催を呼びかけた「カイジ」の作者、福本伸行さんが色紙に繰り返しつづったのは《勝て!!!》。「『頑張れ』より勇気づけられる言葉だと思う。大変だけど、それぞれの人生で勝ってほしい」と話した。
「物資を送るより、いま必要なのは消費で応援すること。ネット販売で福島の野菜を買ってます」と西原さん。浦沢さんは「日々原発のニュースを見ていて、福島はどんなになっているんだろうと心配していたが、日常と何も変わらない風景があった。みんなの元気な顔を見て、こちらが勇気づけられた。来てよかった」と語った。(川口敦子)