4月24日(日曜日)
徳島新聞をスタートページに設定 徳島新聞購読案内 会社案内
【特集・連載】  ◇星のしずくトマトパン     ◇木彫りこいのぼり     ◇梅酒「高越山」「白竜峡」     ◇お土産用 冷凍ラーメン     ◇藍染あじろ雑貨     【特集・連載】  ◇星のしずくトマトパン     ◇木彫りこいのぼり     ◇梅酒「高越山」「白竜峡」     ◇お土産用 冷凍ラーメン     ◇藍染あじろ雑貨     【特集・連載】  ◇星のしずくトマトパン     ◇木彫りこいのぼり     ◇梅酒「高越山」「白竜峡」     ◇お土産用 冷凍ラーメン     ◇藍染あじろ雑貨     【特集・連載】  ◇星のしずくトマトパン     ◇木彫りこいのぼり     ◇梅酒「高越山」「白竜峡」     ◇お土産用 冷凍ラーメン     ◇藍染あじろ雑貨     【特集・連載】  ◇星のしずくトマトパン     ◇木彫りこいのぼり     ◇梅酒「高越山」「白竜峡」     ◇お土産用 冷凍ラーメン     ◇藍染あじろ雑貨     
滴翠クラブ
滴翠クラブ
毎月1回徳島新聞主催で開く、滴翠クラブ例会の講演要旨を紹介
現代に活かす戦国武将の健康力
目標持ち絶えず前進 「オタク」家康粗食で長生き   2009/11/14 15:29
メールで記事を紹介する    印刷する
現代に活かす戦国武将の健康力滴翠ク11月例会 医学ジャーナリスト 植田美津江氏

 滴翠クラブの11月例会が13日、徳島市の新聞放送会館であり、医学ジャーナリストの植田美津江氏が「現代に活かす戦国武将の健康力」と題して講演した=写真。植田氏は「今のように情報がなく、平均寿命が長くなかった戦国時代に、長生きした武将がいた。健康に関心を持ち、大きな目標を持って絶えず前進していたからにほかならない。彼らはどんなものを食べ、何を心掛けていたのか。戦国武将の生き方を参考にしてほしい」と話した。講演要旨は次の通り。

 戦国武将の中で「健康オタク」といわれる人はいろいろいるが、一番健康で長生きをしたのは徳川家康。数々の武将がいたが、多くは早死にしたり、謀反にあったりして短命に終わっている。

 上杉謙信は49歳で亡くなった。彼は脳卒中、いわゆる脳血管障害が死因といわれている。謙信は酒が大好きだった。朝から晩まで酒を飲み、アルコール依存症に近い状態。こういう生活を続ければ早死にするのは当然のことだ。

 謙信のライバル武田信玄は53歳で病死した。信玄が国から追い出した父親が81歳まで生きたことを考えれば、早死に。謙信にしても信玄にしても、やはり健康でないと天下は取れない。

 長生きをしないと意味がないと悟ったのが徳川家康。自分で漢方を学んで生薬を調合している。家康の作った漢方薬は現代でも好まれているものがある。ほとんどが滋養強壮剤。75歳まで生きた家康は、健康のために五つのことを守り、こだわっていた。とにかく丈夫で長生きしなければならないとの思いがあったようだ。

 一つ目は麦飯・玄米を好んで食べた。次に「粗食であれ」と言っている。粗食というのは一汁一菜、一汁二菜。白米より栄養価が高い玄米と具だくさんのみそ汁だけで十分栄養は取れた。

 3番目はタカ狩り。タカを飛ばして獲物を追い掛けるスポーツで、戦国武将はみんな好んだ。走ること、馬に乗ること、自然の中で獲物を追うことは、健康にとって大きな効果があったと思われる。

 4番目はたばこを非常に嫌っていた。たばこは戦国時代に日本に輸入された。薬として献上されるが、家康は人の言うことを信用しないので、「たばこを吸うとどうもみんなが仕事をしなくなる」と3回もたばこ禁止令を公布している。5番目にオットセイの睾丸(こうがん)部分を粉末にした滋養強壮剤を好んだ。

 家康はほかの武将に比べ、何が健康に大事かということが直感的に分かっており、天下を取るという大きな野望を持っていた。目標や生きがいをなくした人間は、全体の免疫力が落ちてしまう。そんな人はどんなにいい治療を受けても効きがよくない。

 戦国武将も人間関係でストレスを感じて悩んでいた。現代人も目標を持って、病気に打ち勝つことに前向きであることが必要だ。今をどう生きるのか。戦国武将の生き方や思想にそのヒントがあるのではないか。

注目のコンテンツ
徳島新聞社