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集団自決訴訟 旧日本軍元隊長らの上告棄却
旧日本軍の元隊長らが、作家・大江健三郎さんの著作で、沖縄戦で集団自決を命じたと名指しされ、名誉を傷つけられたと訴えていた裁判で、最高裁は元隊長側の上告を退けた。
この裁判は、大江さんの著作「沖縄ノート」などでの記述をめぐり、沖縄戦当時、座間味島で旧日本軍の隊長だった梅沢裕さんらが、集団自決を島民に命じたと名指しされ、名誉を傷つけられたとして、出版の差し止めと慰謝料を求めていたもの。
最高裁は22日までに、「上告理由にあたらない」として、梅沢さん側の上告を退ける決定をした。この決定で、集団自決について「軍が深くかかわったと認められる」とし、「大江さんが軍の命令があったと信じたことには相当な理由がある」と認定した二審・大阪高裁の判決が確定した。
06年度の高校日本史の教科書検定では、梅沢さん側がこの裁判で提出した陳述書を根拠の一つとして、集団自決での旧日本軍の強制を示す記述が削除され、沖縄で強い反発が広がっている。
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