東北のニュース

支援物資ニーズ公開、ネット威力 早大講師ら支援

避難所ごとに必要な物資が公開されているホームページ。「ふんばろう東日本支援プロジェクト」で検索

 東日本大震災の被災地に物資を直接送る「ふんばろう東日本支援プロジェクト」が、活動開始から短時間で成果を挙げている。現地で被災者の要望をくみ上げ、インターネットで支援を募る仕組み。行政の対応が行き届かない小さな避難所や在宅被災者らをサポートしている。

 プロジェクトは、仙台市出身で早稲田大大学院商学研究科MBAコース専任講師の西条剛央さん(36)の呼び掛けで今月上旬に始まった。
 ボランティアが避難所などを回り、聞き取った必要な物資をネット上で公開、全国の支援希望者が宅配便などで届けている。連携する大手通販サイト「アマゾン」で購入して送ることもできる。
 支援物資の提供は、宮城県南三陸町の避難所を皮切りに、現在、宮城、岩手両県の避難所、個人宅など40カ所以上に広がった。食料、衣類のほか、アイロン、石油ストーブといった家電製品なども、全国から贈られている。
 「行政を通すと時間がかかる支援も、この形なら、被災者が必要なときに必要な物資を必要な分だけ受け取ることができる」と西条さん。「ボランティアが現場を訪ねて直接ニーズを吸い上げながら、ネットを連動させることで効果的な支援ができる」と語る。
 プロジェクトのきっかけは、西条さんが南三陸町を訪れ、大きな避難所には大量の救援物資があるのに、小さな避難所には十分な支援が届いていない現状を目にしたことだった。
 町内で聞いた必要な物資をネットで公開したところ、ツイッターを介して支援の輪が広がった。西条さんは「被災地のために何かしたくても、方法が分からない人もいる。思いをつなげ、被災者がもう一度、前を向ける環境を整えたい」と話す。


2011年04月23日土曜日


Ads by Google

関連記事

powered by weblio



△先頭に戻る

新着情報
»一覧
特集
»一覧
  • 47NEWS