宿敵同士が“奇跡”の休戦-。4月2日にレベルファイブスタジアム(福岡市博多区)で行われるJ1福岡とJ2鳥栖のチャリティーマッチから、両チームのサポーターが協力して支援活動を行うことになった。両サポーターは対立関係を続けてきたが、東日本大震災の被災者を支援するために初めて結束。応援歌を一緒に歌うなどして被災地にエールを届ける。
■大分ファン提案
福岡と鳥栖はともにJリーグ昇格を目指して母体クラブを静岡から誘致するなど、15年以上前からライバル関係を形成。サポーターは中傷的な横断幕を出すなど互いを敵対視してきた。しかし、東日本大震災の惨状を受け、27日に大分のサポーターが「九州5クラブのサポーターが一体で支援できないか」と提案。福岡と鳥栖も賛同した。
■試合前に募金も
第1弾として、4月2日の試合前に、イングランド1部リバプールのテーマソングで、サッカーファンに親しまれている歌「You’ll never walk alone」を歌う。試合前には、同スタジアム内で両サポーターが並んで義援金を募る。
さらにリーグが再開する23日の公式戦からは九州5クラブが、被災地を励ます共通の横断幕を掲げる。色は各チームで違うものの、いずれも九州の地図が入り「九州から元気を!! KYUSHU FOR JAPAN」と書かれてある。
■公式戦で横断幕
福岡のサポーター団体「ウルトラオブリ」の山本圭吾代表は「(休戦は)被災地支援への本気度を見せたかった。復興には時間がかかる。被害を受けていない九州が元気を出し続けたい」。鳥栖のサポーター団体「サガンティーノ・ノルド」の板山高大代表も「思いは福岡と同じ。今はけんかしている場合じゃない」と協力する意思を示した。ダービーで激しく火花を散らしてきたエネルギーで、日本を元気にしていく。 (末継智章)
宿敵同士が“奇跡”の休戦-。4月2日にレベルファイブスタジアム(福岡市博多区)で行われるJ1福岡とJ2鳥栖のチャリティーマッチから、両チームのサポーターが協力して支援活動を行うことになった。両サポーターは対立関係を続けてきたが、東日本大震災の被災者を支援するために初めて結束。応援歌を一緒に歌うなどして被災地にエールを届ける。