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福島第1原発:4号機プールへの注水量倍増 水温低下狙う

 経済産業省原子力安全・保安院は23日、東京電力福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールに約140トン注水することを明らかにした。現在の2倍の量という。プールの水温が約91度と高いために注水分の大半が蒸発し、現在の水位は燃料上部から2メートル弱しかない。保安院は今回の注水で水位が上昇し、燃料上部からの高さが本来の4メートルに戻ることを期待している。

 プールには、使用済み核燃料棒を束ねた燃料集合体が、1~3号機より多い1331体入っている。これまでコンクリート圧送車を使い、1日平均70トンを注水してきたが、燃料が多いために放出される熱量も高く、水が蒸発し水位が上がらない状態が続いている。

 一方、プール周辺では先月発生した爆発のために、プールを支える構造物が壊れている恐れがある。このため、東電は破損状況を調べた上で、補強工事も実施する方針だ。【関東晋慈、藤野基文】

毎日新聞 2011年4月23日 12時49分(最終更新 4月23日 12時55分)

 

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